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2010.06.25 (Fri)

バカにしないでバカロレア フランスお受験事情

 まいったね。
 フランス式の入試には、まいったね。


 久々登場、「番長に聞け!」のコーナー。
 悩める子猫ちゃんたちのお悩みを、番長が快刀乱麻、ズバッと解決しちまうぜ。

 今回はコメントに寄せられた、ミントさんのこんな質問だ。
 内容は番長の方で要約させてもらったぜ。



 パリ14大学に在籍中の番長さん、フランスの学校について教えていただけますか?
 パリの大学への入学は、先着順に決まると聞きました。学生には数々の特典が与えられているため(メトロとか?)、中には本当にその大学に行きたいわけでなくても、その特典の為に申し込む人達もいるとか。知人の娘さんは真剣に行きたくて頑張っていたけど入れなかったそうです。今は予備校みたいなところに行って、来年またトライするとか。
 もちろん、特典のために入った人達は入ってからどんどん落とされて行くのでしょうが、最初の門戸は誰にでも平等に開けられているということなのでしょうか。パリの大学は皆公立とか?

 また、中3のお子さんをお持ちの方が、高校に入る時には職業訓練系か学業系か(適切な言葉かはわかりませんが)決めていなくてはいけないと伺いました。16才で決めなくてはいけない? 私なんて(私だけかもしれないけれど)高3でも大学でも将来何になりたいかなど、はっきりとはわかっていませんでした。




 なるほどなるほど。そういや番長、パリ第14大、略してパリキャト大に在学中だったな。今日も元気に学ラン背負い、腰から提げた純白の手ぬぐいがマブしいと評判の番長が、ご質問にお答えしよう。

 フランスの大学入試の場合、バカロレアという試験がある。かのナポレオン1世が始めた統一試験で、高校生はほぼ全員がこれを受ける。出される問題はフランス全土で同じ。フランス語、数学、歴史・地理、物理・化学、外国語などの教科別になっていて、自分の進路ごとにどれを受けるかは違ってくる。そういう点では日本のセンター試験、ちょいと前なら共通一次試験と同じってことになるな。
 ただ、出題の傾向は全然違う。センター試験と言えばマークシート、塗りつぶすための2Bえんぴつを忘れないでねってヤツだが、バカロレアにはまず選択式の問題ってのがない。というか、知識の詰め込みで対応できるような出題はされない。ドカーンと大きなお題が出され、それに関してひたすら論述を続けるというスタイルだ。しかも1科目あたりの持ち時間は3~4時間。うーん、アゴが上がるぜ。

 他にも特色としては、科目の中に哲学ってのがあり、文系・理系・社会科学系を問わず必修だ。いかにもフランスらしいじゃねえか。提示された3つのお題のうち1つを選んで自由に記述するって形式なんだが、このお題ってのがふるってるんだな。2010年の文系向け出題だと、



 1.真理の探究は私心なく行えるのか。
 2.未来のためには過去を忘れなければならないのか。
 3.トマス・アクィナスの「神学大全」について解説せよ。




 といった具合。これを4時間かけてやる。18歳にゃ荷が重くねえかと心配になっちまうが、こういうのをスラスラできねえと一人前のフランス人にはなれねえんだろう。


 このバカロレア、国家資格の試験という位置付けだ。バカロレアに合格するということは、大学に入ることができる資格を得るということに他ならねえ。同時に、高校での学業をちゃんと修めましたよという証明でもある。
 バカロレアは難関と言われていて、問題を見る限りは確かに大変そうだが、そうは言っても8割くらいの受験生が合格する。ま、フツーに勉強してりゃちゃんと受かるってことだな。
 で、フランスにある大学ってのは、バカロレアさえ取ってれば、どこでも自由に入れることになっている。

 と聞くと日本人は驚くことが多い。そりゃ、誰でもトーダイ・キョーダイ・キューテーダイに入れるってことじゃねえか。んなことしたら一部の大学だけに人が集中しちまう、駅弁大学や東淀川大学雑学部みたいなとこは干上がっちまうだろと。
 心配ご無用ゴム長靴よ。こんな仕組みになってるから、フランスの大学には日本で言う偏差値の差みたいなもんがない。どの大学に行ったかで就職活動が有利になることもないんだな。
 たとえばパリ大学ってのは、ヨーロッパでも最も古い時代からある由緒正しい学校で、過去に多数の著名人を排出している名門だ。そこらの大学に比べて知名度は高い。だからと言って、パリ大学にいたと言ってもフランスでは別に何とも思われない。中で何をしたかが問題になってくるのよ。
 そのへんは、東大卒や京大卒なんてのが、一生を通じて保険になるようなピッカピカの金看板として通用する日本とは全然違う。
 どこの大学へ通ったところで基本的には同じだから、志望者はバラける道理ってわけだな。

 と、そうは言ってもやっぱりそれぞれの大学に集まる学生の数には差がある。歴史のある大学や医学部は人気が高い。田舎の辺鄙な場所にある大学はその逆だ。しかし、それぞれに定員ってものがある。定員以上の学生が集まっちまったらどうするのか。
 ご指摘の通り、先着順で区切っちまうんだな。応募の仕方は大学によって違うようだが、徹夜の列ができたり、ネットの募集枠が2分でいっぱいになったりすることもあるそうだ。チケットぴあ並だな。それと、バカロレアには追試もあるんだが、一発合格したヤツが有利ってことになるな。
 他にも、その大学がある地域の出身者を優先するとか、バカロレアの点数が高い順にするとか、高校時代の成績をみるとか、別に面接や試験を科すとか、それぞれの大学で独自にやっているようだ。

 いずれにしても日本に比べりゃ、大学に入るのは簡単。大変なのはそれからだ。フランスの大学ってのは試験だレポートだってのが山ほど課されることでおなじみなのよ。で、学年末には毎回バカロレアのようなシビアな試験が待ち受けている。きちんと学位をとって卒業できるのは、おおよそ入学者の4分の1くらいじゃないかと言われているぜ。
 フランスの大学ってのは日本のように入ったら4年は安泰っていうんじゃなく、1年ずつ積み上げていくって感じなんだな。で、大学の中でできるすべてのことを習得するには4~5年かかるが、たとえば3年修めた時点で大学を出るという学生も珍しくねえ。履歴書なんかでは「bac+3」なんて書き方をする。bac(バック)ってのはバカロレアの略称。バカロレアに加えて大学で3年間分の学位を取得しましたよ、という意味だ。

 さて、ご質問の中に特典のお話があったな。学割のサービスは各所である。学食では2ユーロ程度と格安でメシが食える。ただ、このへんの話もすべての学生に共通した話で、ドコソコ大学の学生だから特別に……って話は番長は知らねえ。いや、あるのかもしれねえよ。この点ではちょっと、番長お役に立てないようだ。

 それと、予備校ってのはフランスではあまりお目にかからねえ。一応存在はしていて、最大手はアカドミアって名前で108校があるそうだが、まあ日本の大手に比べりゃこぢんまりとしたもんよ。英会話教室のポスターならそこかしこで見るけどな。そうそう、家庭教師ってのもあるが、こっちも細々とやってる感じだな。日本みたいな受験産業ってのは、フランスにはないと言っても言い過ぎじゃねえだろう。
 このへんはやっぱり、どの大学に入っても差がないってのが影響してるんだろうな。なんせバカロレアの合格率ってのは、まあ年によって違うんだが、おおむね80%程度。つまり、5人に4人は受かるわけだ。だとすれば、塾だ家庭教師だに高い金をつぎ込む必要はないよな。加えて言えば、あんな出題をされちまっては、小手先の受験テクニックを詰め込んでも通用しねえって部分もあるだろう。

 それから、後段の「職業訓練系か学業系かを決めなきゃいけない」という話。これもその通りで、そもそもバカロレアには、大学に進学する連中が受ける「普通バカロレア」のほかに、「技術バカロレア」「職業バカロレア」がある。それぞれ職種別に細かく分かれていて、試験には実技もプラスされる。パン屋だろうが事務員だろうが大工だろうが、バカロレアは受けなきゃならねえ。こちらは高校卒業証明、職業資格としての性格が強い。
 ただまあ、高校の時点で意思決定をすると言っても、日本とそう違いはしねえんじゃねえかな。たとえば日本の高校だって、工業高校や商業高校なんかに入れば、おのずと進路は狭まる。そういうもんなんだろうよ。逆にフランスでも、普通バカロレアを受ける大多数の生徒は、己の行く末を大学にいる間にゆっくり考えるわけだ。
 というわけでミントさん、おおよそのところはわかっていただけたかな?


 いや、まいったね。
 受験と言っても日本とフランスじゃ、ずいぶん違いがあるってこったな。
 ところで、今回は書かなかったが、フランスには大学とはまったく体系の異なる最高学府として、グランゼコールってのが存在する。それについてはまた別の機会ってことで!




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テーマ : フランス ジャンル : 海外情報

11:00  |  番長に聞け!  |  トラックバック(1)  |  コメント(29)  |  編集  |  上へ↑

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 |  2010.06.25(金) 17:25 |   |  【コメント編集】

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 |  2010.06.25(金) 18:32 |   |  【コメント編集】

いつも参考にしております。
また遊びにきます。
ありがとうございます。
あろえ |  2010.06.25(金) 22:53 |  URL |  【コメント編集】

フランスを含めた欧米社会って超学歴社会のイメージがありますけど、フランスの一般大学は比較的らくに(?)入れるんですね。
グランゼコールなんかは、別な入試があるんでしょうけど…。
まあでも、大学入試に哲学の難問を出す意味がよく分からないですね。
もしかしたら、ナポレオン時代から試験の形式が変わってないのかもしれないですね。


でも番長、フランス留学ですか…
優秀ですね。
あ |  2010.06.26(土) 00:00 |  URL |  【コメント編集】

■よくわかりました

番長さん、どうも有り難うございましたー。
悩める子猫のミントです。

よくわかりました。
ちなみに続きをもっと知りたくなって、グランゼコールをグーグルってみました。
それを読んでいて思い出しましたが、フランスでは大学がタダ!なんですってね、そうそう、これも聞いてびっくりしたのでした。

また、フランスに行くと、これはナポレオンが始めたとか、、決めた、、とか結構実際に聞きますよね。
そんなこと聞けるのが新鮮な驚きだし、それがいままだ平気で続いている社会構造も面白いです。

私は日本と米国に長く住み、そう大きくは違わないので、だいたい先進国(?)は皆同じ感じと思っていましたが、大間違いでした。
やっぱりそこに行って体感すると、自分の常識がいろいろ裏切られて面白い。
だから、私にとっては番長さんのサイトが面白いです。

パリに留学していた娘が来週帰ってきます。彼女の眼を通したフランスやヨーロッパの話しを聞くのが楽しみ。
オトコを見る目も変わったらしい。番長みたいなバンカラ、良いと思うんだけどなあ、アメリカ人の娘にはわからないだろうなあ、、。

ありがとうございました~。
ミント |  2010.06.26(土) 02:48 |  URL |  【コメント編集】

BACの合格率が高いから受験産業がない、ということですか。
よくわかりました。
フランスでなぜ子供たちが塾通いをしないのか疑問に思っておりましたので。
豊栄のぼる |  2010.06.26(土) 10:04 |  URL |  【コメント編集】

■私も質問

あれ、何度やってもスパムコメントと判定されてしまう・・・汗
分割で挑戦。

バカロレア、噂には聞いていましたが内容までは初耳でした。そんな内容の論述を高校生が3~4時間でやるなんて信じられませんね。日本の大学生の何割が満足に回答できることか・・・!
いぬ |  2010.06.27(日) 02:39 |  URL |  【コメント編集】

■続き

お、いけた。

私も質問なのですが、フランス人の友人が「試験を苦に命を絶つ高校生もいたりするんだけど、そういう生徒が出た学校はその年全員合格できるんだよ」と言っていました。その人曰く、そういう制度になっているので、受験生同士で「俺もう受かりそうにないからお前俺のために飛び降りてくれよー(笑)」みたいな冗談(不謹慎ですが)を言い合ったりするそうなんです。なんだか信じられなくて、嘘なんじゃないかと疑っているんですけど、本人は大真面目だったので、もうわけが分かりません。番長はこの事についてなにか御存知ですか?
いぬ |  2010.06.27(日) 02:43 |  URL |  【コメント編集】

どうやら「自殺」という言葉が駄目だったみたいですね。連投すみませんでした。
いぬ |  2010.06.27(日) 02:44 |  URL |  【コメント編集】

番長、ヤスでヤス。
止せばいいのに問題に手を出してしまったでヤス。

 1.真理の探究は私心なく行えるのか。

無理でヤス。 
真理を探究しようという発想が既に私心でヤス。
即ち、私心の否定は動機と前提の否定でヤス。
拠って、行えないと解答するでヤス。

2.未来のためには過去を忘れなければならないのか。

本末転倒でヤス。今こうしている間にも秒単位分単位で過去は蓄積されて行くでヤス。だから蓄積され行く過去、過去になりつつある現在無くして未来は有り得んでヤス。
過去を忘れ否定した所には未来など築けないでヤス。
だから忘れてはいけないでヤス。

 3.トマス・アクィナスの「進学大全」について解説せよ。
正直な話、知らないモノは解説しようが無いでヤス。
但し、何を以て「進学」を定義し何を以て「大全」と断定したかに興味は有るでヤス。
タイトルが和訳のアヤかどうかも含めて、でヤス。

こんな感じでヤスがどうでヤスかねぇ!?
フランスの試験の傾向として分からない問題でも白紙よりは何がしか書いた方が良い、と聞いたモンで問3はあんなワケの分からんモノになったでヤス(苦笑)
それでは番長、これで失礼するでヤス。
ヤス |  2010.06.27(日) 14:20 |  URL |  【コメント編集】

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 |  2010.06.27(日) 15:00 |   |  【コメント編集】

番長、こんにちは!

あまり大学別の有利不利がないっていうところは面白いですね。いっそのことバカロレアなんかなくても、高校で赤点なしの成績を取っていれば、高卒資格と大学進学資格を認めるってことでもいいんじゃないかと思いますけど、バカロレアには足切りの意味もあるのでしょうか?大学で勉強する姿勢のない奴は来てくれるな、っていう感じの。
グランゼコールについてはア・スイーブルなんですね。グランゼコール卒が極端に優遇されるのは、人材の活かし方の措置としてはひどくいびつな制度のように思えます。例えば、イギリスのインペリアル大学MBAのある教授は、MBA卒の人間と普通の大学の人とで起業成功率に違いがあるかを調べたところ、ぜんぜん差がなかったって自身の著書で言ってました。似たようなことって結構あるように思えます。ああ、その辺のことは、番長は今語ることではないですよね。
ちなみにパリキャト大は21区にあるのでしょうか(笑)?それともバンリュー・パリジェンヌとか。
triolet |  2010.06.27(日) 21:34 |  URL |  【コメント編集】

■Re: 2件の鍵コメント賛江

 番長に恥をかかせまいと、わざわざ匿名コメントで記事中の間違いを指摘して下さったお二方。番長感謝にたえねえのよ。とりあえずは間違ってる部分を削除しちまったぜ。ちとあんまり時間をかけてらんねえもんでね……。こうして皆様に助けられて、どうにかこうにかやってるサイトなのよ。今後ともキャトル・シス・キャトル・ヌフ!!
フランス番長 |  2010.06.28(月) 15:34 |  URL |  【コメント編集】

■あろえさん、押忍!

 これはこれはご丁寧なご挨拶、痛み入るぜ。ま、番長の記事がどこまでアテになるのか定かじゃねえが、何かの参考にしてもらえりゃあ嬉しいぜ。今後ともキャトル・シス・キャトル・ヌフ!
フランス番長 |  2010.06.28(月) 15:36 |  URL |  【コメント編集】

■あ さん、押忍!

 ま、大学ってのは入るよりも入った後の方が大変ってのは、欧米諸国ではだいたいみんな同じような話だそうだぜ。たとえばあのアメリカでも、ハーバードだスタンフォードだってな有名私立は別として、入るだけならそれほど難しくないって話だもんな。それでも、フランスの大学ってのは最も極端に平等な例なのかもしれねえ。理にかなったシステムではあると思うが、反面、日本みたいな受験戦争があると知識の底堅い集団ができあがるよな。ま、何事も一長一短ってことなんだろう。
フランス番長 |  2010.06.28(月) 15:41 |  URL |  【コメント編集】

■Re: よくわかりました

 ミントさん、押忍! 少しはお役に立ったかねえ。ちなみに大学だが、まるっきりタダってわけじゃないように聞いてるぜ。それでも日本に比べりゃ全然安くて、せいぜい年間3~4万円って話だが。娘さん、パリに留学なさってるんだねえ。しかもアメリカ育ちなんだねえ。男を見る目が変わったと聞くと、番長としてはいささか不安を感じざるを得ないが……ま、アメリカだろうがフランスだろうが日本だろうが、どの国の男にも欠点はあるからな。最終的にはそれぞれの人柄ってことになるんだろうよ。うまいこと娘さんが硬骨漢を引き当てることを期待してるぜ!
フランス番長 |  2010.06.28(月) 15:47 |  URL |  【コメント編集】

■豊栄のぼるさん、押忍!

 ごく例外的には塾に子どもを通わせる親ってのもいるようだ。しかし、料理をはじめとして家事に属するものはなんでもかんでも省力化にこれ努めてきたフランス人。教育はあまり人任せにできねえってことなのか、はたまたケチもとい経済観念が優れているのか。よくわからねえが、お国の事情ってのは面白いもんだよなあ。
フランス番長 |  2010.06.28(月) 15:51 |  URL |  【コメント編集】

■いぬさん、押忍!

 FC2ブログの禁止用語仕様で、どうやらご迷惑をかけちまったようだねえ。申し訳ないぜ。さてご質問の件なんだが、超面白い話だがしかし、うーむ。確認してはみたいが、はてどうしたもんかねえ。こいつはお時間をいただくことになりそうだな。ま、あんまり期待しないで待っててくれ! しかし、フランステレコムで自死する人が多いっつってニュースになるような国だから、そんなことがあればわかりそうな気もするぜ。
フランス番長 |  2010.06.28(月) 15:54 |  URL |  【コメント編集】

■ヤスさん、押忍!

 果敢にも立ち向かっていかれたのかい、バカロレアの哲学問題に。18歳とは言え4時間かける難問だぜ。ところでヤスさんの回答、端的でわかりやすい、まさに一刀両断的な答えだと感心しながら拝見したが、4時間も持ち時間があるって事は、相当膨らまして書かなきゃいけねえってことだよな。しかも3問で4時間じゃねえ、このうち1つ選んで4時間ぶっこめってんだから。こういう基準のない、見る人によって好みがはっきり分かれそうな設問をいったいどうやって客観的に採点してるんだか、よくわからねえところではあるよな。そういう理不尽さに耐えるということも、またフランス人をつくるんだろうな。
フランス番長 |  2010.06.28(月) 15:59 |  URL |  【コメント編集】

■もう1人の鍵コメントさん、押忍!

 おっと、こいつは失敬、この記事の間違いを指摘して下さったのは3人いらっしゃった! いやはや情けねえぜ。恥ずかしいぜ。ともあれ、陰ながら応援してるぜ。頑張ってくれよな!
フランス番長 |  2010.06.28(月) 16:02 |  URL |  【コメント編集】

■trioletさん、押忍!

 バカロレアって、年によって違いがあるとは言えおおむね8割近くも合格するのに、フランス人にとっては一大事なのよ。日本の受験戦争を知る身からするとのんきな話のような気もするが、子どもから大人への通過儀礼みたいな意識があるのかもしれねえな。超えなければいけない山というか。最終的な合格率はともかく、こちとらそう簡単に通させる気はねえぞ、という気合いみたいなものを感じるね。ところでパリキャト大の所在地だが、番長の住所と同じく21区にあるのよ。サンドニじゃあねえんだぜ!
フランス番長 |  2010.06.28(月) 18:54 |  URL |  【コメント編集】

番長さん、こんにちはー!
大学の今年度の授業が全部終了し、
日本に一時帰国しておりますてんたま♪です。
いやー、想像はしておりましたが、日本のこの湿度の高さ・・・!!!
これだけは、ついつい「パリの方がいいわー」と思ってしまいますね。あ、この点に関してだけ、ですが(笑)

ところで、フランスの大学の学費ですが、
パリの大学に限って言うと、学校や専門課程によって、色々と違いがあるようです。
ちなみに、てんたま♪が所属しているパリ第4大学の博士課程ですと、
昨年度の学費は、セキュリテ・ソシアルや図書館利用料などのこまごましたものを含めて552ユーロ。
法律系(パンテオン・アサス等)とか、医学部系(パリ5or6)になると、登録料ももっと上がるようです。

というわけで、瑣末な情報ですがお役に立てましたら幸いです♪
てんたま♪ |  2010.06.29(火) 10:08 |  URL |  【コメント編集】

わからない事があるから学びに行く訳だから、入学の機会を与えてその後の頑張り次第で…って良いシステムだと思っていましたが、これも一長一短のようです。人気の分野だけに生徒数がかたよると、その後、就職先が足りなくなる、そして失業率が上がる、ということも考えられるようですよ。フランスなんか、自分の専門外の職に就くのはきわめて難しいようですから、進路を決めるのも大きな決断かもしれません。
しかし、医療系は特例で、足切りみたいなものがあるようです。希望者が需要に対して多すぎることと、医療に携わるものとしての心得みたいなものをチェックするためだそうです。

それでは番長、これからもためになる記事、楽しみにしておりますね!
ねね |  2010.06.30(水) 20:40 |  URL |  【コメント編集】

■てんたま♪さん、押忍!

 パリ第4大の博士課程!大変だねえ。パリの学生の厳しさってのはよく聞くが、頑張ってくれよな。っと、番長もパリキャト大生だった、お前も頑張れよって話だな。ところで学費、552ユーロというと相当なもんだねえ。もちろん日本に比べれば安いが、フランス人の間じゃブーブーの文句が出そうな金額だな。聞くところによると、ここ10年くらいの間にどんどん上がっているようだが。しかもフランス人って、親が大学生に仕送りとかしねえもんな、ほとんど聞いたことねえぜ。いつの世も若者の悩みは深いねえ。
フランス番長 |  2010.07.01(木) 16:32 |  URL |  【コメント編集】

■ねねさん、押忍!

 これはフランス人がどうこうって話じゃないんだが、高校生の段階でわかることってたかが知れてるじゃねえか。おっしゃるとおりフランスって、自分の入った学部でその後の職がほとんど決まってくるところがあるよな。なのに、それを決めなきゃいけねえのが高校時代。そりゃ大変だよ。日本の場合、どの学部にはいるかなんてのは就職先を決める上でさほど大きな問題じゃねえもんなあ。そういやあ、フランスじゃちょっといいとこの子はとりあえず理系を目指すって話を聞いたことがあるな。後で方針を変えるにしてもやりやすいかららしい。本当だとしたらいびつだよなあ。受験戦争がないのは素晴らしいが、いいことばっかりじゃないってことなんだろう。
フランス番長 |  2010.07.01(木) 16:43 |  URL |  【コメント編集】

■大学の登録手数料

てんたまって人が学費について回答しているが、ちょっと違うんでここでしゃべらせてもらうぜ。まず、基本的に、大学・学部に関係なく、登録手数料は一律だぜ。2009年度だと、学士が171ユーロ、修士が231ユーロ、博士が350ユーロだ。これと異なる「授業料」が要求される大学は、UNEFが不正をしているからなんだな。エックス・マルセイユ大学では5990ユーロ請求されたらしいな。でも、訴訟を起こせば取り返せるんだぜ。UNEFは確信犯で、毎年訴訟を起こされても法外な金を取るらしい。てんたま、って人も、登録するときに気をつけた方がいいぜ。
応援団副団長 |  2010.08.04(水) 22:50 |  URL |  【コメント編集】

■Re: 大学の登録手数料

 応援団副団長さん、押忍! ふむふむ、決まった額てのがあるんだねえ。おおよそ2万円から4万円ってとこかい。これで年間通しってんだから、やはり安いねえ。ところでUNEFってのは学生たちでつくる組合だよな。ストだデモだを組織してる。そこが「授業料」を要求してるってのかい? そいつはおかしいねえ。その話、もっと詳しく教えてもらいたいところだぜ。
フランス番長 |  2010.08.05(木) 09:21 |  URL |  【コメント編集】

■大学の手続き件について

フランスのバカロレアに相対するものといえば日本だったら何ですか?
センター試験の点数とかですか?
ふ~ |  2010.10.18(月) 19:54 |  URL |  【コメント編集】

■Re: 大学の手続き件について

 ふ~さん、押忍! まあそうだな、おおむねバカロレアはセンター試験と似たようなものだと言っていいだろう。だが、日本と違い、フランスの多くの大学では日本での二次試験に当たるものが存在しない。そうねえ、センター試験で500点取れば誰でもどの大学にでも入ることができる、ってな感じかな。
フランス番長 |  2010.10.19(火) 10:43 |  URL |  【コメント編集】

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