2010.07.20 (Tue)
クイズ! 発明したのは誰だ?
まいったね。
「世界初」には、まいったね。
ババン! 今日はクイズに答えてもらおうじゃねえか。
世界で最初に飛行機をつくったのは、だ~れだ?
正解は……知らないっていうオトボケさんは置いておくとして、多くの人がこう答えたんじゃねえかな。
「ライト兄弟」と。

(ウィキペディアより)
ところが、フランスでは全然違った答えが返ってくるぜ。
「クレマン・アデール」と。

(ウィキペディアより)
その差はハッキリしてる。ライト兄弟が最初の有人動力飛行に成功したのは1903年12月17日。飛行時間12秒、飛行距離36・6メートルを達成した。
しっかーし。さかのぼること13年前、1890年10月9日。アデールは約50メートルを飛んだっていうのよ。
もっとも、アデールの飛行は高度20センチだったそうだ。うーん、普通に垂直跳びをしても50センチくらいは行くよな。アデールは滑走路の上をジャンプしていただけだ、とも言われている。
それに、このアデールの記録ってのは、ライト兄弟が記録を打ち立ててからフランス政府が「後出し」してきたものだとか。どうも怪しいねえ。
また、ライト兄弟の飛行機「ライトフライヤー号」にはちゃんと操縦装置がついていたが、アデールの「エオール号」にはなかった。つまりはグライダーの延長線上だという指摘があるんだな。ライト兄弟がガソリンエンジンを使っていたのに対し、アデールは蒸気機関だしな。もっとも、馬力はアデール方が2~3倍はあったようだが。
実は、飛行機の発明を巡っては、この時期に世界中で動きが並行していてね。ちゃんと記録に残る形で成功したのはおそらくライト兄弟が最初だろうが、国によっては全然違うことが言われてんのよ。
たとえばロシアでは、世界初の航空機をつくった人と言えば、これはアレクサンドル・モジャイスキーということになっている。アデールより6年前の1884年7月20日、30メートルほどジャンプしたそうだ。もっとも、直後に大破したんで一般的には失敗とみなすんだが、ロシア人はこれが世界初だと信じてやまねえのよ。
さらに、アルベルト・サントス・デュモンって人がいてね。ブラジルではこの人こそが飛行機の父だと言われている。あまり知られていないが、日本でも二宮忠八って人が1891年にプロペラ飛行の実験に成功しているんだぜ。
しかし、誰が何と言おうと、フランスでのアデールの地位は確固としたもんよ。フランス語で飛行機のことをアヴィオンって言うんだが、これはアデールがつくった飛行機の名前に由来してるくらいだからな。
ちなみに、映画を発明した人ってのも、日本ではトーマス・エジソンだと言われることが多いが、フランスではリュミエール兄弟だとされている。映画ってのは、いったいどの時点をもって発明とするかの定義が難しいらしくてね。そのへんで解釈が分かれるらしいぜ。
いや、まいったね。
ともかく、郷に入っては郷に従え。フランスに行ったら、クレマン・アデールとリュミエール兄弟のことを褒めておけば安心だぜ。

「世界初」には、まいったね。
ババン! 今日はクイズに答えてもらおうじゃねえか。
世界で最初に飛行機をつくったのは、だ~れだ?
正解は……知らないっていうオトボケさんは置いておくとして、多くの人がこう答えたんじゃねえかな。
「ライト兄弟」と。

(ウィキペディアより)
ところが、フランスでは全然違った答えが返ってくるぜ。
「クレマン・アデール」と。

(ウィキペディアより)
その差はハッキリしてる。ライト兄弟が最初の有人動力飛行に成功したのは1903年12月17日。飛行時間12秒、飛行距離36・6メートルを達成した。
しっかーし。さかのぼること13年前、1890年10月9日。アデールは約50メートルを飛んだっていうのよ。
もっとも、アデールの飛行は高度20センチだったそうだ。うーん、普通に垂直跳びをしても50センチくらいは行くよな。アデールは滑走路の上をジャンプしていただけだ、とも言われている。
それに、このアデールの記録ってのは、ライト兄弟が記録を打ち立ててからフランス政府が「後出し」してきたものだとか。どうも怪しいねえ。
また、ライト兄弟の飛行機「ライトフライヤー号」にはちゃんと操縦装置がついていたが、アデールの「エオール号」にはなかった。つまりはグライダーの延長線上だという指摘があるんだな。ライト兄弟がガソリンエンジンを使っていたのに対し、アデールは蒸気機関だしな。もっとも、馬力はアデール方が2~3倍はあったようだが。
実は、飛行機の発明を巡っては、この時期に世界中で動きが並行していてね。ちゃんと記録に残る形で成功したのはおそらくライト兄弟が最初だろうが、国によっては全然違うことが言われてんのよ。
たとえばロシアでは、世界初の航空機をつくった人と言えば、これはアレクサンドル・モジャイスキーということになっている。アデールより6年前の1884年7月20日、30メートルほどジャンプしたそうだ。もっとも、直後に大破したんで一般的には失敗とみなすんだが、ロシア人はこれが世界初だと信じてやまねえのよ。
さらに、アルベルト・サントス・デュモンって人がいてね。ブラジルではこの人こそが飛行機の父だと言われている。あまり知られていないが、日本でも二宮忠八って人が1891年にプロペラ飛行の実験に成功しているんだぜ。
しかし、誰が何と言おうと、フランスでのアデールの地位は確固としたもんよ。フランス語で飛行機のことをアヴィオンって言うんだが、これはアデールがつくった飛行機の名前に由来してるくらいだからな。
ちなみに、映画を発明した人ってのも、日本ではトーマス・エジソンだと言われることが多いが、フランスではリュミエール兄弟だとされている。映画ってのは、いったいどの時点をもって発明とするかの定義が難しいらしくてね。そのへんで解釈が分かれるらしいぜ。
いや、まいったね。
ともかく、郷に入っては郷に従え。フランスに行ったら、クレマン・アデールとリュミエール兄弟のことを褒めておけば安心だぜ。

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2010.07.07 (Wed)
ドキッ!大臣だらけのフランス内閣
まいったね。
多すぎる大臣には、まいったね。
このほど、フランスでは2人の大臣がクビになった。日本でも報道されたようだ。時事通信の記事から。
形としては辞任だが、事実上の更迭だと言われている。フランスってのはこの手の公費使い込み問題がしょっちゅう話題になっている印象だぜ。
それはそれとして、番長思ったのよ。オマエらいったい誰なんだ、と。いや、フランスの大臣が誰かなんてそもそも知ったことじゃないんだが、それにしたって耳なじみのない名前じゃねえか、ってな。
というのも、フランスにはやたらとたくさん大臣がいるのよ。
いまの首相はフランソワ・フィヨンといういまいち影の薄いおっさんで、閣僚名簿は以下のとおり。在日フランス大使館にあった記事から抜粋させてもらった。
なんと全部で39人もいる(2人辞めて現在は37人)。そりゃ知らねえヤツもいるわな。ちなみに日本の場合、担当省庁を持たない無任所相も含めて、大臣は全部で17人までと法律で決められている。
もっとも、察しのいいアンタならもうお気づきかもしれねえが。よく見ると分野がかぶってるだろ? ロズリーヌ・バシュロ=ナルカンとラマ・ヤドちゃんが両方ともスポーツ担当だったりとかさ。
名前のアタマに白丸と黒丸を付けといたが、黒丸の方が今回辞任した2人を含む「閣外相」だ。それぞれに担当分野があるんだが、正大臣の補佐的な役割も期待されていて、まあ日本で当てはめれば副大臣くらいの位置ってことになるかな。

(フィヨン内閣、在ドイツ・フランス大使館のウェブサイトより)
そもそもフランス語では呼び方が違ってね。白丸の方はミニストル、黒丸の方はセクレテール・デタとなる。
このセクレテール・デタという言葉、聞きなれないが。アメリカのセクレテール・デタと言えば国務長官になる。今はヒラリー・クリントンがやってるアレで、政権の要職だよな。このへん、国によって同じ名前でも位置付けが全然違ったりするから、注意が必要ってわけだ。
さらに細かいことを付け加えておくと、リストのてっぺんにいる2人、ジャン=ルイ・ボルローとミシェル・アリオ=マリーはミニストル・デタという呼称があって、一般の大臣よりも位が高い。ま、どうでもいいな。
いや、まいったね。
39人全員の名前を覚えたら、アンタも立派なフランス政治通だぜ。
もっとも、内閣改造も頻繁にあるけどな!

多すぎる大臣には、まいったね。
このほど、フランスでは2人の大臣がクビになった。日本でも報道されたようだ。時事通信の記事から。
(パリ 7月5日 時事)仏大統領府は4日、公費の不適切使用が批判されたジョワイヤンデ協力・仏語圏担当、ブラン首都圏開発担当の両閣外相が辞表を提出し、受理されたと発表した。
ジョワイヤンデ氏は3月、カリブ海の仏海外県で開かれた会議に出席した際、高額のチャーター機で乗り付けたとして批判を浴びた。ブラン氏は先月、1万 2000ユーロ(約132万円)の高級葉巻を公費で購入したことが、当地のメディアで報じられた。
形としては辞任だが、事実上の更迭だと言われている。フランスってのはこの手の公費使い込み問題がしょっちゅう話題になっている印象だぜ。
それはそれとして、番長思ったのよ。オマエらいったい誰なんだ、と。いや、フランスの大臣が誰かなんてそもそも知ったことじゃないんだが、それにしたって耳なじみのない名前じゃねえか、ってな。
というのも、フランスにはやたらとたくさん大臣がいるのよ。
いまの首相はフランソワ・フィヨンといういまいち影の薄いおっさんで、閣僚名簿は以下のとおり。在日フランス大使館にあった記事から抜粋させてもらった。
フランソワ・フィヨン 首相
○ジャン=ルイ・ボルロー 国務大臣、エコロジー・エネルギー・持続可能開発・海洋大臣、環境技術および気候関連交渉担当
○ミシェル・アリオ=マリー 国務大臣、国璽尚書、司法・自由大臣
○ベルナール・クシュネール 外務・ヨーロッパ問題大臣
○クリスティーヌ・ラガルド 経済・産業・雇用大臣
○ブリス・オルトフー 内務・海外県・海外領土・地方自治体大臣
○ヴァレリー・ペクレス 高等教育・研究大臣
○エルヴェ・モラン 国防大臣
○エリック・ヴルト 労働・連帯・公務員大臣
○リュック・シャテル 国民教育大臣、政府報道官
○ロズリーヌ・バシュロ=ナルカン 厚生・スポーツ大臣
○フランソワ・バロワン 予算・公会計・国家改革大臣
○ブリュノ・ル・メール 食料・農業・漁業大臣
○フレデリック・ミッテラン 文化・通信大臣
○エリック・ベソン 移民・統合・国家アイデンティティー・連帯開発大臣
○ミシェル・メルシエ 農業地域・国土整備大臣
○マルク=フィリップ・ドブレス 青少年・積極的連帯大臣
○パトリック・ドヴェジャン 景気対策実行担当大臣
○アンリ・ド・ランクール 国会関係調整担当大臣
○クリスチャン・エストロジ 産業担当大臣
○マリー=リュス・パンシャール 海外県・海外領土担当大臣
●ナタリー・コシウスコ=モリゼ 未来予測・デジタル経済開発担当大臣
●ドミニック・ビュスロー 運輸担当大臣
●ヴァレリー・レタール 国務大臣・エコロジー・エネルギー・持続可能開発・海洋大臣・環境技術および気候関連交渉担当付副大臣
●シャンタル・ジョアノ 環境担当大臣
●ブノワ・アパリュ 住宅・都市計画担当大臣
●ジャン=マリー・ボケル 司法担当大臣
●ピエール・ルルーシュ ヨーロッパ問題担当大臣
●ローラン・ヴォキエ 雇用担当大臣
●アンヌ=マリー・イドラック 貿易担当大臣
●エルヴェ・ノヴェリ 商業・手工業・中小企業・観光・サービス・消費担当大臣
●アラン・マルレクス 内務・地方自治体担当大臣
●ジョルジュ・トロン 公務員担当大臣
●ファデラ・アマラ 都市政策担当大臣
●ナディーヌ・モラノ 家族・連帯担当大臣
●ノラ・ベラ 高齢者担当大臣
●ユベール・ファルコ 国防・退役軍人担当大臣
●ラマ・ヤド スポーツ担当大臣
●クリスチャン・ブラン 首都圏開発担当大臣
●アラン・ジョワイヤンデ 協力・仏語圏担当大臣
なんと全部で39人もいる(2人辞めて現在は37人)。そりゃ知らねえヤツもいるわな。ちなみに日本の場合、担当省庁を持たない無任所相も含めて、大臣は全部で17人までと法律で決められている。
もっとも、察しのいいアンタならもうお気づきかもしれねえが。よく見ると分野がかぶってるだろ? ロズリーヌ・バシュロ=ナルカンとラマ・ヤドちゃんが両方ともスポーツ担当だったりとかさ。
名前のアタマに白丸と黒丸を付けといたが、黒丸の方が今回辞任した2人を含む「閣外相」だ。それぞれに担当分野があるんだが、正大臣の補佐的な役割も期待されていて、まあ日本で当てはめれば副大臣くらいの位置ってことになるかな。

(フィヨン内閣、在ドイツ・フランス大使館のウェブサイトより)
そもそもフランス語では呼び方が違ってね。白丸の方はミニストル、黒丸の方はセクレテール・デタとなる。
このセクレテール・デタという言葉、聞きなれないが。アメリカのセクレテール・デタと言えば国務長官になる。今はヒラリー・クリントンがやってるアレで、政権の要職だよな。このへん、国によって同じ名前でも位置付けが全然違ったりするから、注意が必要ってわけだ。
さらに細かいことを付け加えておくと、リストのてっぺんにいる2人、ジャン=ルイ・ボルローとミシェル・アリオ=マリーはミニストル・デタという呼称があって、一般の大臣よりも位が高い。ま、どうでもいいな。
いや、まいったね。
39人全員の名前を覚えたら、アンタも立派なフランス政治通だぜ。
もっとも、内閣改造も頻繁にあるけどな!

2010.06.23 (Wed)
フランスの図書館に意外なあの娘が……
まいったね。
フランスでも頑張るあの娘には、まいったね。

こちら、南仏はモンペリエで訪ねた図書館。
文豪エミール・ゾラの名前が冠された、地上4階建ての巨大な建物だ。

日本文学の棚もあった。フランス語に訳された日本の小説や、日本文学について考察したフランス人の本が並んでたぜ。
だが、このほかに、漫画のコミックスだけを集めたコーナーってのが別にあった。


むしろ文学の棚よりも充実してる様子だったぜ。フランスでいかに漫画が根付いているかを示すエピソードの一つと言えそうだな。本屋のみならず図書館にも漫画が置いてあるってのは。しかも100冊は下らない数があったぜ。確かに大きな図書館ではあったが、いち地方都市のモンペリエで、
……いやいや、わかってるよ。気になるんだろ? 写真右側のパネルが。

ヘルメットみたいなかぶりものといい、青い服といい、風の谷のあの娘だよな、コレ。たぶん。

(本物、アマゾンより)
しかし、なんでナウシカなんだ?
誰が何のために作って、ここに置いたんだ? クオリティで言えば小学生と中学生の間くらいって感じだが、まさか持ち込んだわけじゃねえだろう。
司書か? 司書がつくったのか?
こんなパネル、このコーナーにしか置いてなかったぜ。
それと、

なんで浮いてる?
気にならないか、少年。
いや、まいったね。
スタジオ・ジブリの人気ってのは、まったく大したもんだな。

フランスでも頑張るあの娘には、まいったね。

こちら、南仏はモンペリエで訪ねた図書館。
文豪エミール・ゾラの名前が冠された、地上4階建ての巨大な建物だ。

日本文学の棚もあった。フランス語に訳された日本の小説や、日本文学について考察したフランス人の本が並んでたぜ。
だが、このほかに、漫画のコミックスだけを集めたコーナーってのが別にあった。


むしろ文学の棚よりも充実してる様子だったぜ。フランスでいかに漫画が根付いているかを示すエピソードの一つと言えそうだな。本屋のみならず図書館にも漫画が置いてあるってのは。しかも100冊は下らない数があったぜ。確かに大きな図書館ではあったが、いち地方都市のモンペリエで、
……いやいや、わかってるよ。気になるんだろ? 写真右側のパネルが。

ヘルメットみたいなかぶりものといい、青い服といい、風の谷のあの娘だよな、コレ。たぶん。

(本物、アマゾンより)
しかし、なんでナウシカなんだ?
誰が何のために作って、ここに置いたんだ? クオリティで言えば小学生と中学生の間くらいって感じだが、まさか持ち込んだわけじゃねえだろう。
司書か? 司書がつくったのか?
こんなパネル、このコーナーにしか置いてなかったぜ。
それと、

なんで浮いてる?
気にならないか、少年。
いや、まいったね。
スタジオ・ジブリの人気ってのは、まったく大したもんだな。

テーマ : 海外のオタク事情 ジャンル : アニメ・コミック