fc2ブログ
2009年12月 / 11月≪ 12345678910111213141516171819202122232425262728293031≫01月

2009.12.27 (Sun)

キーボードも俺を翻弄しやがる

 まいったね。
 フランスのパソコンには、まいったね。

 いつもオレを翻弄するフランスだが、本来ヒトの忠実なしもべであるべきパソコンまでもが、揺さぶりをかけてきやがる。
 特にまいっちまうのが、キーボードの配列よ。

 論より証拠、まずは実物を見てもらおうか。



s-clavier1.jpg


 よーく見てくれ。
 いきなり「Q」と「A」の位置が違ってるだろ。
 Qと言えば問い、Aと言えば答え。問いと答えの位置を交換だなんて、アングロサクソンの帰納法に対して大陸式の演繹法の意地見せたる、ってことか?
 ……意味がわからない御仁は無視を決め込んでいただければ幸いだぜ。本人にもよくわかんねえんだから。

 いや、確かにフランス語の文章では、「Q」は頻出するのよ。
 英語でいうところの疑問詞のwhatやwho、関係代名詞のthatに当たる単語が、queだのquiだのって全部「Q」を使うからな。

 でもって、その「A」のとなりを見てくれ。
 「Z」となっているが、ここは本来、「W」が入るところだわな。
 ところがフランス語では、「W」って使わないのよ。外来語にしか。冷遇されちまったな。

 キーボードの文字配列を称して「QWERTY」なんて言うけど、フランスじゃ「AZERTY」なのよ。
 おっと、アザーティじゃねえぜ。アズルティって読ませるのがフランス流だとさ。

 続いて右部分を見てもらおうか。



s-clavier2.jpg


 下から2列目のいちばん左端、「N」にご注目。隣にクエスチョンマークがあるよな。これ、本来なら「M」が来るところだが、ひとつ上の列にある「L」の隣に移動してるのよ。
 そう大して使いもしねえセミコロンがなんでホームポジション、キーボードを叩こうと構えたときに最初に指を置くところにあるんだこのヤロウ、という発想なんだろうぜ。

 ま、英語に比べるとフランス語でセミコロンを使う機会ってのはあんまりなくて、単なるコロンを使うことの方が多いからかもしれんな。にしちゃあコロンの位置も優遇されてるとは言い難いがよ。


 と、ここまではキーボードを見ただけでもわかる話。
 もっと恐ろしいことがあんのよ。

 キーボードの上から2列目、数字の列を見てもらおうか。たとえば「7」のキーを押すとどうなるか。
 「e」の上にアクセント記号が乗っかった文字が入力されちまう。

 実は、数字はぜんぶ、Shiftキーを押しながらじゃないと入力できねえ。
 やってみりゃわかるが、これは実にまだるっこしい!
 特に、暗証番号やらパスワードに数字ってよく使うじゃねえかよ。ああいう、自分が何を入力したかが画面上ではわからない場合なんてのは、実に難儀するぜ。

 さらに面倒なのが「@」、アットマークの入力。
 インターネットの普及以来、メールアドレスの入力なんかで欠かすことのできねえ記号だわな。
 場所はわかるだろうか。数字のゼロのところにあるだろ?
 ところがこれ、普通に押すと「a」の上にアクセント記号の乗ったヤツが出てきちまう。

 じゃあどうやって入力するかってえと、なんとAltキー、しかも右側にあるヤツ限定だ、左のはダメだぜ。これを押しながら打つという、なんとも一見様お断り的なやり方になってるのよ。
 番長もしばらくはやり方がわからずに、アットマークは毎回コピペしてたもんな。
 ほかも上げればキリがねえが、記号の類はほぼ英語キーボードからは総とっかえになってると言っても過言じゃねえのよ。

 ちなみにこの写真のキーボード、



s-clavier3.jpg



 ご覧の通り、マイクロソフト社製。
 コッテコテのアメリカ文化と思われがちなパソコン世界の巨人も、フランスの前にはシャッポを脱いだってか。

 日本語キーボードのひらがながそうであるように、既にあるキーに独自の文字を割り当てるということは、他の言語でもある。
 しかし、アルファベットや数字といった、キーボードの根幹にあたる部分の配列をここまでいじってるのはフランスくらいのようだな。
 なんともはや、フランスらしいぜ。

 いや、まいったね。
 今日も番長はタイプミスに泣かされてんのよ。




bancho200.gif


スポンサーサイト



にほんブログ村 海外生活ブログ フランス情報へ   にほんブログ村 外国語ブログ フランス語へ  ← クリックしてもらえりゃありがたいぜ。

人気ブログランキングへ   パリ生活情報   blogram投票ボタン

テーマ : フランス ジャンル : 海外情報

11:27  |  コネタ・フランセ  |  トラックバック(0)  |  コメント(7)  |  編集  |  上へ↑
 | BLOGTOP | 
ブログパーツ