2010.01.30 (Sat)
バーバパパは食い物だ
まいったね。
ふわっふわのオバケには、まいったね。
アンタ、バーバパパって知ってるかい。
ま、普通は知ってるわな。

この写真の真中に映ってる、ピンク色の丸いのがバーバパパだ。
バーバ一族のお父ちゃん。何にでも姿を変えられるんだぜ。
このオバケ一族の活躍を描いた絵本、実はフランス人のつくったものだ。
フランス人に漫画って聞くと、たいていは「タンタン」か「アステリックス」という、こっちに全くなじみのないキャラクターを挙げてくるんだが。
バーバパパの方がよっぽど有名じゃねえか、なあ。
ちなみにこの写真はアイスランド版のバーバパパ絵本。
よく見ると「バーバパバ」なんだな。ってディスプレイ上で見ても区別がつかねえかもしんねえが、最後の「バ」が撥音じゃなくて濁音なんだ。
そんなバーバパパだが、フランスではもう一つ別のものを指すってこと、ご存知かな?

これもバーバパパなのよ。
そう、日本でいうところの綿菓子だな。
この店だけがそういう名前で売ってるってわけじゃなくて、

ほれ、こいつもバーバパパ。
そもそも、この綿菓子の方が元祖バーバパパだ。
この2つの写真がそうであるように、フランスの綿菓子ってのはなぜかピンク色をしている。白いのは見たことがねえ。
だからこそ、漫画のバーバパパもピンク色をしてるんだと思うぜ。
こちとらピンクっていうと、デンジマンとか戦隊モノの紅一点って感じがして、子どものころはパパがピンク色であるという配色に違和感があったもんだけどな。
でまあ、漫画のバーバパパは何にでも形を変えるけど、これも綿菓子からの発想なんだろうな。
もっとも、この綿菓子のバーバパパには、さらに本家がある。
上の写真をよく見てほしい。
「Barbe a Papa」と区切ってあるよな。
フランス語で「barbe」ってのはあごひげのこと。つまり、「おとうさんのおひげ」って意味なんだな。
ひげの豊かなお父さんがたくわえたあご先のヤツみたいな形の砂糖菓子だからバーバパパ、おとうさんのおひげっていう名前を付けたってことだろう。
フランス人はあのふわっふわの菓子を見て、何よりもまずおっさんのヒゲを思い浮かべたわけだな。やっぱり連中のセンスは変わってるぜ。
ひげって言うよりは綿だよなあ。
英語でもコットンキャンディって言うもんなあ。
しかし、フランスの子どもたちは、ヒゲだと思ってあの菓子にかぶりついてるのかね。
なんだかちょっと面白いな。食いしん坊はおっさんを見ると腹が鳴ったりするんだろうか。
いや、まいったね。
フツーのおっさんのひげは甘くないから、せいぜい気を付けた方がいいぜ。

(注)細かいことを言うと、漫画のバーバパパは「Barbapapa」と綴る。綿菓子とはちょっと違う。
発音はいっしょだけどな。
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2010.01.28 (Thu)
骨までライシテほしいのよ
まいったね。
ブルカをめぐる問題には、まいったね。
アンタ、ブルカってなんだか知ってるかい?
そうそう、小学生の女子なんかが体育の授業で履いてな、最近じゃ見かけなくなっちまった、っておい! ブルマじゃねえぞ!
今回のノリツッコミは写真なしだ。アダルトサイトに認定されても困るからな。
ブルカの仲間にはニカブってのもある。メカブじゃねえぞ。
ま、まずはこいつを見てもらおうか。

(日刊紙ル・モンドのサイトより)
ブルカは左から3番目、ニカブは左から2番目。
そう、イスラム教徒の女性が着用するベールのうち、顔を覆うタイプのもののことだ。
中でも目まで隠しちまうのがブルカ。出すのがニカブだ。
こいつを街中でかぶることを禁止しようとする動きが、ここんとこフランスで高まっている。
いや、ここんとこという言い方は正確じゃねえな。
今回の話は去年、2009年の6月ごろから取り沙汰されている。
そもそもフランスでは2004年、喧々諤々の議論の末に公立学校でイスラム教のスカーフを着用することが禁止されている。これは「スカーフ論争」として日本でも取り上げられたから、覚えている人もいるかもしれねえな。
そのころから連綿とつながってる問題とも言えるだろう。
さて、なんでブルカを禁止するか、なんだが。上に引用した共同通信の記事によると、二つの理屈があるようだ。
ところが、事の起こりの2009年6月には、そういう話じゃなかったんだよな。
発端になったのは、このサイトじゃおっそろしい観覧車があることで有名なリヨンの、郊外から選出された国会議員。
リヨンに限らずパリやマルセイユもそうだが、大都市の郊外ってのは移民が多く住んでいる。この人の地元もそうだ。
で、ブルカやニカブをかぶる女性が増えているとして、調査を求める決議案を国会に出した。これが昨年6月17日のことだ。
このときの論点は、ブルカやニカブは女性抑圧の象徴だ、ということだった。
大統領のサルコジも同月22日の演説で、「宗教的な問題でなく、自由と女性の尊厳の問題だ。仏領土でブルカは歓迎されない。社会生活から切り離され、アイデンティティを奪われた囚われの女性を、我が国は認めない」と言っている。
な。要するに、当時こいつは女性問題だったわけよ。
それがなーんで、宗教と治安の問題にすりかわっちまったのかなあ。
本当のところはよくわからんが、一つ思い浮かぶことはある。
ブルカを巡る話は、議論好きのフランス人たちの間で格好のネタになった。反対意見もいっぱい出た。
その中で、当のブルカを着ている女性が、「誰に強制されたわけでもない、神への畏れからだ」と言った。
そのへんから、どうも女性問題ってのは的外れなんじゃないか、っていう雰囲気が出てきたんだよな。
治安の問題が標的になったのはそれからじゃないかと思うぜ。
どうもきな臭えだろ。
理由は変わっても、ブルカの禁止というターゲットは変わらない。これは、目的が先にあって、理屈は後付けしてるってニオイがプンプンするぜえ。
実際、ブルカを着てるったって、誰も強制されてないと思うぜ。
ブルカやニカブみたいな、顔をすっぽり覆うタイプのベールってのは、ほとんどのイスラム教国では流通してねえからな。
ニカブはペルシャ湾岸地方で割と広く見るが、目まで隠すブルカに至ってはアフガニスタンにしか存在しないそうだ。
しかも、イスラム教に詳しい人に聞いた話では、イスラムの戒律に顔を覆えってのはないんだな。ブルカなんてのも、せいぜいがこの1世紀くらいの間に広がった、言ってみりゃ流行りものなんだそうだ。
あるいは、慎み深さの美徳を表現するものだ、という見方もあるようだな。(参考記事)
だから、イスラム教徒の中にも、ブルカの禁止に賛成する人は少なくない。テロだ何だでただでさえ風当たりが強いんだから、それくらいのことでフランス人が安心するんなら安いもんだ、ってことなのかもな。
ってことはだよ。ブルカってのは日本人で言うところの着物、コリアンのチマチョゴリみたいなもんなんじゃねえのか、むしろ。
だとしたら、何を着ようが人の勝手ってのが、むしろフランス流なんじゃないのかねえ。
だいたい何がおかしいって、世界広しと言えども、ブルカを禁止しようなんて言い出してるのはフランス以外にないってことだ。
アフガニスタンに6万8千人を派兵、さらに3万人を増やそうとしているあのアメリカ合衆国ですら、そんな議論はしてないのよ。
むしろ、オバマはサルコジとの会談でこう言ってるぜ。「西洋諸国は、イスラム教徒が適当と考える宗教的行為を妨げないようにすることが重要だ」ってな。(参考記事)
フランスでこの手の話になると、いつも引き合いに出されるのが「ライシテ」という概念。
「世俗主義」とか「宗教分離」と訳される。要するに、公共のものは無宗教であるべしという考え方だ。
そういう意味じゃ、日本もライシテ国家だ。アメリカもそうだ。民主国家はたいていそうだよ。
フランスが他の国と違うのは、無宗教を押しつけてくるところだ。
宗教の多様性を認めるのではなく、ライシテを守らないと法律で罰せられる。
スカーフつけてると学校にも行けねえんだからな。
そういう意味じゃ、ライシテってのは「フランス教」だよ。
それはそれでひとつの文化だ、まあいいだろうよ。
なんと言ってもフランスは、革命を起こした国だ。王権と結びついたカトリック教会の力を封じることで生まれた社会だ。言ってみりゃ、ライシテってのは国家の根幹、国家のアイデンティティ。揺るがせにできないってのはわかる。
一方で宗教というのは、慣習や文化と分けられねえところもあるよな。
フランスには年に12日の祝日がある。5月1日のメーデーや、7月14日の革命記念日もそうだ。
その12日のうち、過半数を占める7日間が、実はキリスト教絡みの祭日なのよ。
クリスマスや復活祭なんていう日本でもなじものあるものだけじゃなく、「聖母被昇天祭」だの「聖霊降臨の祝日」だのといった、いかにも宗教がかったのも含む。
その日は会社は休み。もちろん、学校も休みだ。
んー?
それはいいのか?
だったらブルカもいいんじゃねえの?
さらに、日刊紙ル・モンドの記事によれば、フランス全土にブルカもしくはニカブを着ている女性というのは367人しかいない、という調査結果もあるそうだ。フランス全土の女性人口と比べた割合で言うと、90000人に1人という計算になる。
http://www.lemonde.fr/cgi-bin/ACHATS/acheter.cgi?offre=ARCHIVES&type_item=ART_ARCH_30J&objet_id=1092645&clef=ARC-TRK-D_01#ens_id=1205863
そんなに目くじら立てるような問題かねえ。
どうも、異物を除去しようとしているような感じを受けるんだよな。
ついでに言っちゃうか。これは番長が肌感覚的に気になってることなんだが。
どうもイスラムを、無知蒙昧な未開の民の文化みたいにとらえてるフランス人が多いような気がするんだな。
わたしたちも抑圧されてたの。でも男女は平等だっていう権利を勝ち取ったのよ。あなたたちも抑圧から解放してあげる。啓蒙してあげる。ブルカなんて息苦しいでしょう、さあお脱ぎなさい!
みたいな。
そのくせ、ミョーに仏教は受けがいい。
「ZEN」ってことばはフランスじゃはやりを超えてすっかり定着した感がある。やや東洋の神秘的なものを含む、スローライフ的な、心のゆたかさを大事にするような、すげえいい意味で使うんだな。
サルコジの奥さんカーラ・ブルーニも、ダライ・ラマと会って鼻の下のばしたりとかよ。
いや、まいったね。
結局はこのブルカ論争自体が、フランス人お得意のヘリクツに過ぎないんじゃないかって気がしてならねえぜ。
議論をこねくり回して楽しんでる、というか。
もっと他に大事なこと、いっぱいあんだろうぜ。犬のフンを拾うとかな。

ブルカをめぐる問題には、まいったね。
アンタ、ブルカってなんだか知ってるかい?
そうそう、小学生の女子なんかが体育の授業で履いてな、最近じゃ見かけなくなっちまった、っておい! ブルマじゃねえぞ!
今回のノリツッコミは写真なしだ。アダルトサイトに認定されても困るからな。
ブルカの仲間にはニカブってのもある。メカブじゃねえぞ。
ま、まずはこいつを見てもらおうか。

(日刊紙ル・モンドのサイトより)
ブルカは左から3番目、ニカブは左から2番目。
そう、イスラム教徒の女性が着用するベールのうち、顔を覆うタイプのもののことだ。
中でも目まで隠しちまうのがブルカ。出すのがニカブだ。
こいつを街中でかぶることを禁止しようとする動きが、ここんとこフランスで高まっている。
仏下院委、ブルカ禁止勧告 イスラム諸国から反発も
【パリ共同】イスラム教徒の女性が全身を覆う衣装「ブルカ」や「ニカブ」を公共の場所で着用することの是非をめぐり、検討を続けてきたフランス国民議会(下院)の調査委員会は26日、報告書を公表、「議会決議」と「法制化」の2段階で着用を禁止することを勧告した。
報告書はブルカ禁止に向かう法手続きに道筋を示すものだが、左右を問わず議会の各党派は、積極禁止論と慎重論で分裂している状態で、今後激しい論争が予想される。また、イスラム諸国から反発を受ける可能性もある。
報告書はまず、下院での決議採択の形で「フランスはブルカを受け入れない」ことを明示し「非宗教の共和国」という同国憲法の原則を確認。決議には拘束力を持たせず、ブルカ着用者に対する指導や仲介の時間を設ける。
その後、強制力を持つ法令を制定し、学校、病院などの公共施設や公共交通機関での着用を禁止。法令の具体的な案文では、公共の場所で顔を隠すことによる治安上の問題を強調し、違反した場合は社会保険の給付打ち切りなど公共サービス停止の検討を求めている。
2010/01/26 21:21 【共同通信】
いや、ここんとこという言い方は正確じゃねえな。
今回の話は去年、2009年の6月ごろから取り沙汰されている。
そもそもフランスでは2004年、喧々諤々の議論の末に公立学校でイスラム教のスカーフを着用することが禁止されている。これは「スカーフ論争」として日本でも取り上げられたから、覚えている人もいるかもしれねえな。
そのころから連綿とつながってる問題とも言えるだろう。
さて、なんでブルカを禁止するか、なんだが。上に引用した共同通信の記事によると、二つの理屈があるようだ。
・「非宗教の共和国」という同国憲法の原則を確認
・公共の場所で顔を隠すことによる治安上の問題を強調
ところが、事の起こりの2009年6月には、そういう話じゃなかったんだよな。
発端になったのは、このサイトじゃおっそろしい観覧車があることで有名なリヨンの、郊外から選出された国会議員。
リヨンに限らずパリやマルセイユもそうだが、大都市の郊外ってのは移民が多く住んでいる。この人の地元もそうだ。
で、ブルカやニカブをかぶる女性が増えているとして、調査を求める決議案を国会に出した。これが昨年6月17日のことだ。
このときの論点は、ブルカやニカブは女性抑圧の象徴だ、ということだった。
大統領のサルコジも同月22日の演説で、「宗教的な問題でなく、自由と女性の尊厳の問題だ。仏領土でブルカは歓迎されない。社会生活から切り離され、アイデンティティを奪われた囚われの女性を、我が国は認めない」と言っている。
な。要するに、当時こいつは女性問題だったわけよ。
それがなーんで、宗教と治安の問題にすりかわっちまったのかなあ。
本当のところはよくわからんが、一つ思い浮かぶことはある。
ブルカを巡る話は、議論好きのフランス人たちの間で格好のネタになった。反対意見もいっぱい出た。
その中で、当のブルカを着ている女性が、「誰に強制されたわけでもない、神への畏れからだ」と言った。
そのへんから、どうも女性問題ってのは的外れなんじゃないか、っていう雰囲気が出てきたんだよな。
治安の問題が標的になったのはそれからじゃないかと思うぜ。
どうもきな臭えだろ。
理由は変わっても、ブルカの禁止というターゲットは変わらない。これは、目的が先にあって、理屈は後付けしてるってニオイがプンプンするぜえ。
実際、ブルカを着てるったって、誰も強制されてないと思うぜ。
ブルカやニカブみたいな、顔をすっぽり覆うタイプのベールってのは、ほとんどのイスラム教国では流通してねえからな。
ニカブはペルシャ湾岸地方で割と広く見るが、目まで隠すブルカに至ってはアフガニスタンにしか存在しないそうだ。
しかも、イスラム教に詳しい人に聞いた話では、イスラムの戒律に顔を覆えってのはないんだな。ブルカなんてのも、せいぜいがこの1世紀くらいの間に広がった、言ってみりゃ流行りものなんだそうだ。
あるいは、慎み深さの美徳を表現するものだ、という見方もあるようだな。(参考記事)
だから、イスラム教徒の中にも、ブルカの禁止に賛成する人は少なくない。テロだ何だでただでさえ風当たりが強いんだから、それくらいのことでフランス人が安心するんなら安いもんだ、ってことなのかもな。
ってことはだよ。ブルカってのは日本人で言うところの着物、コリアンのチマチョゴリみたいなもんなんじゃねえのか、むしろ。
だとしたら、何を着ようが人の勝手ってのが、むしろフランス流なんじゃないのかねえ。
だいたい何がおかしいって、世界広しと言えども、ブルカを禁止しようなんて言い出してるのはフランス以外にないってことだ。
アフガニスタンに6万8千人を派兵、さらに3万人を増やそうとしているあのアメリカ合衆国ですら、そんな議論はしてないのよ。
むしろ、オバマはサルコジとの会談でこう言ってるぜ。「西洋諸国は、イスラム教徒が適当と考える宗教的行為を妨げないようにすることが重要だ」ってな。(参考記事)
フランスでこの手の話になると、いつも引き合いに出されるのが「ライシテ」という概念。
「世俗主義」とか「宗教分離」と訳される。要するに、公共のものは無宗教であるべしという考え方だ。
そういう意味じゃ、日本もライシテ国家だ。アメリカもそうだ。民主国家はたいていそうだよ。
フランスが他の国と違うのは、無宗教を押しつけてくるところだ。
宗教の多様性を認めるのではなく、ライシテを守らないと法律で罰せられる。
スカーフつけてると学校にも行けねえんだからな。
そういう意味じゃ、ライシテってのは「フランス教」だよ。
それはそれでひとつの文化だ、まあいいだろうよ。
なんと言ってもフランスは、革命を起こした国だ。王権と結びついたカトリック教会の力を封じることで生まれた社会だ。言ってみりゃ、ライシテってのは国家の根幹、国家のアイデンティティ。揺るがせにできないってのはわかる。
一方で宗教というのは、慣習や文化と分けられねえところもあるよな。
フランスには年に12日の祝日がある。5月1日のメーデーや、7月14日の革命記念日もそうだ。
その12日のうち、過半数を占める7日間が、実はキリスト教絡みの祭日なのよ。
クリスマスや復活祭なんていう日本でもなじものあるものだけじゃなく、「聖母被昇天祭」だの「聖霊降臨の祝日」だのといった、いかにも宗教がかったのも含む。
その日は会社は休み。もちろん、学校も休みだ。
んー?
それはいいのか?
だったらブルカもいいんじゃねえの?
さらに、日刊紙ル・モンドの記事によれば、フランス全土にブルカもしくはニカブを着ている女性というのは367人しかいない、という調査結果もあるそうだ。フランス全土の女性人口と比べた割合で言うと、90000人に1人という計算になる。
http://www.lemonde.fr/cgi-bin/ACHATS/acheter.cgi?offre=ARCHIVES&type_item=ART_ARCH_30J&objet_id=1092645&clef=ARC-TRK-D_01#ens_id=1205863
そんなに目くじら立てるような問題かねえ。
どうも、異物を除去しようとしているような感じを受けるんだよな。
ついでに言っちゃうか。これは番長が肌感覚的に気になってることなんだが。
どうもイスラムを、無知蒙昧な未開の民の文化みたいにとらえてるフランス人が多いような気がするんだな。
わたしたちも抑圧されてたの。でも男女は平等だっていう権利を勝ち取ったのよ。あなたたちも抑圧から解放してあげる。啓蒙してあげる。ブルカなんて息苦しいでしょう、さあお脱ぎなさい!
みたいな。
そのくせ、ミョーに仏教は受けがいい。
「ZEN」ってことばはフランスじゃはやりを超えてすっかり定着した感がある。やや東洋の神秘的なものを含む、スローライフ的な、心のゆたかさを大事にするような、すげえいい意味で使うんだな。
サルコジの奥さんカーラ・ブルーニも、ダライ・ラマと会って鼻の下のばしたりとかよ。
いや、まいったね。
結局はこのブルカ論争自体が、フランス人お得意のヘリクツに過ぎないんじゃないかって気がしてならねえぜ。
議論をこねくり回して楽しんでる、というか。
もっと他に大事なこと、いっぱいあんだろうぜ。犬のフンを拾うとかな。

2010.01.26 (Tue)
キャバクラで使えるフランス語
いつもとはちょっと趣向を変えて! 日常生活の中で使えるフランス語を、特別に番長がお教えするぜ。
アンタ知らないかい、「巨泉の使える英語」って。そのノリで行こう。
今回は「キャバクラ編」だ。……今後も続くかどうかはわからんがな。
以下、実戦のシミュレーションだ。
キャバクラにて。
-----
え? 何かおもしろい話してって?
ずいぶんな無茶ブリだなあ。
フム(鼻息)。
こう見えて、ボクはフランスには詳しいんだ。
実は学生のころ、ちょっとフランス語をかじっててね。
いやいや、ホントちょっとだけなんだけどさ。
蝶のことをフランス語で何て言うか知ってる?
え? よく知ってるねえ。頭いいんだなあ。
でもね、バタフライは英語だよ。
フランス語ではpapillon、パピヨンっていうんだよ。
あなたはアジアのパピヨン、って島谷ひとみが歌ってたじゃない、ね。あれあれ。
じゃあ、蛾のことはなんていうかわかる?
ちなみに英語ではモスだよね。モスラだよ。
え、モスラ知らない? モスラ~ヤッ!モスラ~って。
フム、まあともかく。
実は、フランス語では蝶と蛾を区別しないんだ。両方ともパピヨン。
でも、それじゃわかりにくいよね。
だから蛾のことは、パピヨン・ドゥ・ニュイ、あるいはパピヨン・ノクテュルヌっていう。
日本語に訳すと、「夜の蝶」って意味。
そうだよ、キミのことだよ。
夜の蝶。きれいに着飾ってはいても、街の明かりに寂しく集う蛾なのさ。
でも、ボクは、水商売をしてるからってキミのことを見下したりしないよ。
ボクはフランス人だから。ははは。
フランス語では蝶も蛾も、どっちもパピヨンなんだからさ。
自分の仕事に誇りを持ってね。
……今度いっしょに、ワイン飲みに行かない? いいとこ知ってるんだ。
-----
うーん、エロキモイ、というかキモヤラシイ。
まあなんだな、上司とか同僚との呑みニケーションになら使えるかもしれんな。
まかりまちがって女性に使ってふられたところで、番長知らんぜ!

アンタ知らないかい、「巨泉の使える英語」って。そのノリで行こう。
今回は「キャバクラ編」だ。……今後も続くかどうかはわからんがな。
以下、実戦のシミュレーションだ。
キャバクラにて。
-----
え? 何かおもしろい話してって?
ずいぶんな無茶ブリだなあ。
フム(鼻息)。
こう見えて、ボクはフランスには詳しいんだ。
実は学生のころ、ちょっとフランス語をかじっててね。
いやいや、ホントちょっとだけなんだけどさ。
蝶のことをフランス語で何て言うか知ってる?
え? よく知ってるねえ。頭いいんだなあ。
でもね、バタフライは英語だよ。
フランス語ではpapillon、パピヨンっていうんだよ。
あなたはアジアのパピヨン、って島谷ひとみが歌ってたじゃない、ね。あれあれ。
じゃあ、蛾のことはなんていうかわかる?
ちなみに英語ではモスだよね。モスラだよ。
え、モスラ知らない? モスラ~ヤッ!モスラ~って。
フム、まあともかく。
実は、フランス語では蝶と蛾を区別しないんだ。両方ともパピヨン。
でも、それじゃわかりにくいよね。
だから蛾のことは、パピヨン・ドゥ・ニュイ、あるいはパピヨン・ノクテュルヌっていう。
日本語に訳すと、「夜の蝶」って意味。
そうだよ、キミのことだよ。
夜の蝶。きれいに着飾ってはいても、街の明かりに寂しく集う蛾なのさ。
でも、ボクは、水商売をしてるからってキミのことを見下したりしないよ。
ボクはフランス人だから。ははは。
フランス語では蝶も蛾も、どっちもパピヨンなんだからさ。
自分の仕事に誇りを持ってね。
……今度いっしょに、ワイン飲みに行かない? いいとこ知ってるんだ。
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うーん、エロキモイ、というかキモヤラシイ。
まあなんだな、上司とか同僚との呑みニケーションになら使えるかもしれんな。
まかりまちがって女性に使ってふられたところで、番長知らんぜ!
