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2010.03.15 (Mon)

フランスのテレビはアメリカ頼み

 つまらん!
 フランスのテレビは、つまらん!


 いやいや、わかってるわかってる。アンタの言いたいことはわかってる。
 番長、日本でもテレビがツマランと言ってたよ。つまようじで歯間をほじりながらな、なんだちくしょう、昔のテレビはもっと面白かったぞ、視線をブラウン管に釘付けにしたまま離さなかった。最近のテレビなんざ見る気もしねえ。昼はオクサマ向け、夜はガキ向け、深夜はヤング向け。もうちっと気の利いた番組はねえのか、番長が観たくなるような番組はないのか、ってな。チャンネル回しちゃあ吠えてたのよ。

 だが、あるとき気づいちまった。
 ああ、違うんだ、そうじゃねえ。番長の方がテレビ局に必要とされてねえんだ、ってな。テレビ局がターゲットとする視聴者の中に、入れてもらえてなかったんだ。そうかそうか。
 そのとき番長は、大人の階段を登ったのかもしれねえ。幸せは誰かが運んでくれるものじゃないって、気付いちまったのかもしれねえ。その気付きって、切なく苦いもんだぜ。

 フランスでも同じことよ。そいつは重々承知してる。
 まして番長のフランス語力は中途半端。ま、ラジオと違ってありがたいことにテレビは画面があるから視覚的に理解を助けてくれるが、「朝まで生テレビ」みたいなタイプの議論番組や、早口でしゃべるコメディアンのショーなんてのはなっかなか楽しめねえ。
 そういう人間の言ってることだというのは、あらかじめ断っておくぜ。


 しかしな、つまんねえものはつまんねえんだ。皮膚感覚なんだよ。
 番長、いつでも理屈は後からついてくるってタチだ。まず感覚的にそう思って、あんまりその思いが強まったんで、なぜそう思ってしまうのか、原因がないかと考えてみた。
 そしたら、いくつも理由が見つかっちまったのよ。


 さてと、話を始める前に、フランスのテレビについて基本を押さえておこうか。
 日本でいうところの地上波局、テレビを買ってきて普通のアンテナにつないでやればすぐに見られるチャンネルってのは、フランスには6つある。

 1チャンネルは「TF1」(テーエフアン)。民放の雄で、日本で言えばフジテレビあるいは日テレってとこか。チャンネルの1って数字や伊達じゃなく、実はフランスで一番古いテレビ局でもある。

 2チャンネルは「フランス2」、国営放送だ。NHK総合のような位置付けになるな。ドキュメンタリー番組なんかは気合が入ってて結構面白い。

 3チャンネルは「フランス3」。やはり国営放送だが、地方に特化した番組作りを旨としている。もっとも、ローカルニュースを除く殆どの番組は全国共通だがな。

 4チャンネルは「キャナル・プリュス」。これ、有料放送なのよ。日本のWOWOWと同じだ。視聴には専用のデコーダーが必要なんだが、ニュースなど一部の番組に限って誰でも見られる。

 5チャンネルはちと複雑でな。日中は「フランス5」という国営放送で、夜間は「arte」(アルテ)というドイツとフランスの合弁チャンネルと、昼と夜で放送局が入れ替わる。もっとも、総じてNHK教育みたいな番組ばかりだ。

 どんじりに控えし6チャンネルが民放の「M6」(エムシス)。局のカラーとしては、そうだなあ、チャラい番組をよく流している。しかし、同じ民放でもTF1に比べるとだいぶ小粒の印象だ。そういう意味じゃテレ朝、あるいはテレ東っぽいかもしれん。



s-teleloisirs.jpg
(テレビ誌「Tele Loisirs」のサイトより)



 で、何がツマラネエのか。
 まず一点目。オリジナルの、フランス人が独自につくりだした番組が少ない。
 しかも、アメリカに頼りすぎてる。


 何を言い出すんだ、と思ったかい?
 そうだよ。フランスと言えば政治でも文化でも、アメリカ・イギリスの英語圏とは一線を画す国だ。
 なんたってフランスは第二次世界大戦後の1949年、アメリカを中心に西欧諸国が結成したNATO(北大西洋条約機構)の軍事機構からも1966年に脱退、2009年4月に復帰するまで入ってなかったくらいだ。イラク戦争に対する姿勢もそうだが、アメリカの主導にやすやすとは乗らねえぞ、って姿勢を露骨に示すことでおなじみだぜ。

 文化的にも、なんでもアメリカにかぶれることを「アメリカニゼ」と言って蔑む。
 たとえば映画もそうだな。大衆娯楽的なハリウッドに背を向け、芸術性を重んじる。フランス語では映画のことを「第七芸術」と呼んで尊ぶくらいだからな。
 ショー化されたオスカーの授賞式と、カンヌ映画祭を比べてみろよ。外国映画に対する理解にも格段の違いがあるぜ。日本人監督も、外国語映画賞なんていうチャチなもんじゃねえ、最高賞のパルムドールを過去4回受賞しているんだからなあ。
 ちなみに、第一から第六までの芸術は、音楽・詩歌・舞踊・建築・彫刻・絵画らしい。

 マスメディアだって例外じゃねえ。
 アメリカのCNNやイギリスのBBCワールドに対抗して、2006年に「フランス24」という24時間ニュースだけを流す国際チャンネルを開設。通信社でもAFP通信という、世界最古とされる報道機関を有している。今もAP(アメリカ)・ロイター(イギリス)の二大巨頭に次ぐ規模だ。


 なのに、なぜか自前で作っているテレビ番組が、コンテンツが少ないんだな。
 感覚で物言いをしちゃマズイんで、今回は番長、3月13日(土)から19日(金)までの一週間について、ゴールデンタイムに各局でやってる番組を調べてみたのよ。
 もちろんフランスにゴールデンタイムという言葉はねえが、およそ午後8時半から10時半くらいの時間がいちばんの桧舞台とされている。8時に始まるTF1とフランス2のニュース番組が終わるころだ。
 各局はここに一番自信のある番組をぶつけることになっていて、新聞やウェブサイトのテレビ番組表でもこの時間帯がクローズアップされているぜ。


 TF1の場合、なんと7日間中4日間は、アメリカの連続ドラマをそのまま垂れ流していた。
 日本語でタイトルを調べてみると、「CSI:マイアミ」「CSI:科学捜査班」「ロー&オーダー」「Dr.HOUSE」だそうだ。ドクター・ハウス以外はみんな警察モノだな。そんなに好きかよ。いや、実際に視聴率も軒並み高いんだそうだ。

 フランス2はアメリカ製ドラマが1日あって、「FBI 失踪者を追え」。やっぱり警察モノだ。

 極めつけはフランス3。なんと「怪傑ゾロ」を日曜日のゴールデンタイムに放映している。
 知ってるかい?ゾロ。断じてリメイクなんかじゃねえ、1959年の作品だぜ。今から51年も前だ。何人の俳優さんがまだこの世に踏みとどまれてんだか、わかったもんじゃねえな。さすがに昔のままの白黒フィルムじゃ具合が悪いってんで、映像はカラー化されてるが、その作業をやったのはウォルト・ディズニーだ。
 ゴールデンタイム以外でも「大草原の小さな家」を再放送してるし、ちょっと気を抜くとアニメの「ピンク・パンサー」なんかもやってるからな。懐古企画とかじゃなくてだぜ。いくら名作とは言え、なあ。

 さて、キャナル・プリュスは一般人には見られないし、アルテは他国の番組を流す方がむしろ普通というちょっと変わった放送局だから、ここは置いておくとしよう。

 最後のM6。「NCIS:ロサンゼルス」ってのをやっていた。これも警察モノの連ドラだな。
 アメリカのドラマは7日間中この1日しかないんだが。実は、別の2日に「ヌーベル・スター」と「トップ・シェフ」というリアリティ番組をやっている。前者はもともとイギリス、後者はアメリカで作られた番組で、企画を買い取って出演者を変え、フランス版にアレンジして放送してんだな。日本の「クイズ・ミリオネア」や「サバイバー」と同様だ。厳密に言えば、これもフランスのオリジナルではないわな。
 M6にはこの手の移植番組が多く、情報バラエティ「100% Mag」はイギリスBBCの「The One Show」の焼き直しだし、料理番組「Un diner presque parfait」の元はイギリス・チャンネル4の「Come Dine With Me」。まもなく第5シーズンが始まるリアリティ番組「ペキン・エクスプレス」はもともとオランダとベルギーで始まったもので、昼メロならぬ夕方のメロドラマ「ダイアナの夢」はドイツ製なんだぜ。みんなM6の看板番組よ。


 おっと、話を戻そうか。
 てなわけでフランスのゴールデンタイムでは、アメリカの連続ドラマを週に7本も流していた。
 これは実に、全体の25%に当たるんだぜ。
 想像してもみてくれよ。日本でゴールデンタイムにやってる番組の4分の1が韓流ドラマだったら、アンタどうする? 言ってみればそういう状況なのよ。

 どうだい、このオリジナリティのなさ。
 番長はいままで、アメリカの方ばかり見ている国と言えば日本のことだ、と認識していたが。
 ことテレビ番組に関しては、フランスの方がよっぽどアメリカのフォロワーになっちまってるようだな。

 アメリカのドラマがつまらないとは言わねえよ。
 しかしまあ、判で押したように警察モノの連ドラばっかり並べやがって。いくら視聴率が取れるんだか知らんが、フランスくんだりまでやって来たってのに、何が悲しくてマイアミだのニューヨークだのFBIだのって単語が飛び交うドラマを見なきゃならんのよ。


 このほか、再放送の番組がフランス3に2本あった。さすがに日本でゴールデンタイムに再放送の番組を流すことは、まずないだろう。フランスじゃ、これがしょっちゅうなのよ。とりわけフランス3は多い印象だ。
 フランス2では1979年公開のフランス映画をやってたぜ。古いねえ。うん、有料のキャナル・プリュス以外で新しい映画がやってるなんてこと、まずないもんな。
 全然カネをかけてないってことが、ビシビシ伝わってくるぜ。


 うーん、どうしたフランス!
 いや、どうもしてねえ。番長の見るところ、単にテレビ局が手を抜いてやがるんだ。
 番組製作に力を入れてねえんだな。

 ドラマだけじゃねえ、ニュース番組もそうだぜ。夜のニュースに始まって深夜、翌朝、昼と、ずーっと同じニュースを繰り返しやってるからな。日本じゃまず考えられないことだ。よほど田舎の地方局でも、少なくとも昼と夜とでは内容を変えるぜ。


 いや、まいったね。
 力の入っていない番組を見させられてるんだから、そりゃ面白い道理がないわな。
 だが、フランスのテレビに関する話は、まだまだこんなもんじゃねえ。また書かせてもらうぜ。




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