2010年06月 / 05月≪ 123456789101112131415161718192021222324252627282930≫07月

--.--.-- (--)

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

にほんブログ村 海外生活ブログ フランス情報へ   にほんブログ村 外国語ブログ フランス語へ  ← クリックしてもらえりゃありがたいぜ。

人気ブログランキングへ   パリ生活情報   blogram投票ボタン

--:--  |  スポンサー広告  |  編集  |  上へ↑

2010.06.14 (Mon)

セデデとセデイの間には、深くてくらーい川が…… 新卒に厳しいフランス社会

 まいったね。
 若者の失業率の高さには、まいったね。


 フランスの失業率はおおむね10%くらいだ。もちろん年によって変わるんだが、過去20年で見ても8~12%の間を動いている。日本がだいたい5%だから、失業率は倍ってことになるな。
 で、若者に限って言うと、これが25%にまで跳ね上がる。この場合の若者ってのは25歳以下を指すんだが、やたらに多いよなあ。
 とは言え、実はこれ、フランスに限った話じゃない。日本でも25歳以下の失業率は10%を超えている。アメリカやイギリスといった他の先進国でも、若者の失業率ってのは平均のだいたい2倍と相場が決まってるんだな。
 理由については「景気が定期的に低迷していて新卒採用が減っているから」とか、「社会が豊かになって労働が生きるために絶対必要な条件ではなくなったから」とか言われている。なんか、わかったようなわからないような説明だな。


 だが、フランスに限った事情ってのも、もちろんある。
 まず一つに、日本のように就職活動がシステマチックには進んでいかない。日本の場合、どこで調べたのかは知らねえが、大学3年になっていよいよ適齢期ってことになると、どこからともなく就職活動用の資料が送られてきたり、リクルーターが現れたりする。
 そうでなくても大学の中に就職支援室的なものが必ずあって、適齢期の学生に向けて絶えず情報を発信している。就職説明会なんてのもしょっちゅうよ。よっぽどボーっとしてない限り、情報を逃すってことはない仕組みになってるんだな。

 フランスの大学には、こういう世話焼きシステムってのがない。そもそも、きちんと決まった就職活動期なんてものが存在しない。学生の間は学生としての本分、すなわち勉強をしっかりやることになってる。シューカツってのは卒業してから始まるんだな。日本みたいに、在学中に就職活動を終わらせて、卒業から就職までの間にムダな時間をつくらない効率の良い就職システムってのはない。それがいいのかどうかはともかくな。
 学生は自分で企業の採用情報を探してきて、履歴書を送る。最近ではインターネットのおかげで情報収集もしやすくなったようだが、ちょいと前までは新聞広告を読んだり、町の職業安定所に行ったりしてたんだぜ。日本じゃコレ、失業者のやり方ってイメージだがな。新卒者のアドバンテージってもんが全然ないのよ。

 そう、フランスでは、新卒が全然優遇されない。
 日本だと、新卒じゃないって方がむしろ具合が悪いよな。就職が決まらなかった学生は、あえて単位を取らないで卒業を先延ばしにして、丸1年分の学費を納め、それでも大学に在籍した状態ってのを続ける。いわゆる就職浪人ってヤツだ。これは、企業によっては既卒の学生をとらないからだ。条件の中に「○○年卒業見込みの方」なんて書かれてる。
 ところがフランスでは、「少なくとも2年の実務経験がある方」なんていう募集の仕方をする。フランス雇用研究センターってとこの調査では、なんと52%もの企業が、採用条件として「3年以上の職務経験」を挙げたそうだ。過半数の企業で新卒を門前払いしてるんだな。
 つまり、新卒の段階では就職できないのがフツーなのよ。
 多くの学生は卒業した段階で無職となり、収入がねえんで生活保護を受ける。うん、このへんの仕組みも若いフランス人の労働意欲を萎えさせてるような気がするぜ。税金のムダだしな。


 手をこまねいているだけじゃ、いつまでも職務経験は増えねえ。そこで、日本で言うところのインターン、フランスではスタージュと呼ぶが、つまりは実習生として働く。例外もあるが、基本的には無給だ。企業からしてみりゃ、社員の貴重な時間を割いて実習生に仕事のイロハを教えてやってるんだから、むしろカネをもらいたいくらいだってことらしい。もちろん交通費なんかも出ない。
 どうだい、まるで新卒は厄介者だといわんばかりじゃねえか。厳しいねえ。飲食店なんかの中には、スタージュを入れ替わり雇うことでアルバイト代わりにしてるところもあるって聞くぜ。

 もっとも、スタージュってのはあくまで実習生。2年も3年も続けてできるわけじゃあもちろんねえ。そのまま雇ってもらえることもなくはないが、そう多くはない。そこで新卒生たちは必死こいて職を探すわけだ。
 ところが、首尾良く就職できたとしても、新人ちゃんたちへの試練はまだまだ続く。いきなり正社員として採用をしてもらえるってことはまずない。「セデデ」になることがほとんどだ。
 出たねえ、意味不明の言葉。♪痛くなったらすぐ×××、のCMソングでおなじみの頭痛生理痛薬じゃねえぜ。それはセデスだ。
 これ、「CDD」と書く。「コントラ・ア・デュレ・デテルミネ」の略称で、直訳すると「期限付き契約」ってことになるぜ。とりあえず1~3年間働いてみて、もしデキがいいようだったら正式に採用するという方式だ。
 これに対して、定年までちゃんと雇うことが決まっている正社員のことは「セデイ」と呼ぶ。「CDI」で無期限契約ってことだ。


 なんだってここまで採用のハードルが高いのか。
 フランスでは、労働者の権利が法で手厚く保護されている。いったんセデイを結んだ労働者ってのは、犯罪でも犯さない限り、まずクビにすることができない。だから企業の側はハズレくじを引かされちゃたまらんってんでビクビクなのよ。
 リストラもできねえもんだから、業績の悪化した会社が社員の数を減らしたいと思っても、新規の雇用を減らすことでしか調整ができないんだな。フランスも日本同様、右肩上がりの時代はとうの昔に終わってる。若者が割を食わされてるってわけだ。


 いや、まいったね。
 将来ある「金の卵」は、もうちっとやさしく接してやってほしいぜ。




bancho200.gif



スポンサーサイト

にほんブログ村 海外生活ブログ フランス情報へ   にほんブログ村 外国語ブログ フランス語へ  ← クリックしてもらえりゃありがたいぜ。

人気ブログランキングへ   パリ生活情報   blogram投票ボタン

テーマ : フランス ジャンル : 海外情報

11:00  |  俺節フランス  |  トラックバック(0)  |  コメント(23)  |  編集  |  上へ↑
 | BLOGTOP | 
ブログパーツ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。