2010.01.28 (Thu)
骨までライシテほしいのよ
まいったね。
ブルカをめぐる問題には、まいったね。
アンタ、ブルカってなんだか知ってるかい?
そうそう、小学生の女子なんかが体育の授業で履いてな、最近じゃ見かけなくなっちまった、っておい! ブルマじゃねえぞ!
今回のノリツッコミは写真なしだ。アダルトサイトに認定されても困るからな。
ブルカの仲間にはニカブってのもある。メカブじゃねえぞ。
ま、まずはこいつを見てもらおうか。

(日刊紙ル・モンドのサイトより)
ブルカは左から3番目、ニカブは左から2番目。
そう、イスラム教徒の女性が着用するベールのうち、顔を覆うタイプのもののことだ。
中でも目まで隠しちまうのがブルカ。出すのがニカブだ。
こいつを街中でかぶることを禁止しようとする動きが、ここんとこフランスで高まっている。
いや、ここんとこという言い方は正確じゃねえな。
今回の話は去年、2009年の6月ごろから取り沙汰されている。
そもそもフランスでは2004年、喧々諤々の議論の末に公立学校でイスラム教のスカーフを着用することが禁止されている。これは「スカーフ論争」として日本でも取り上げられたから、覚えている人もいるかもしれねえな。
そのころから連綿とつながってる問題とも言えるだろう。
さて、なんでブルカを禁止するか、なんだが。上に引用した共同通信の記事によると、二つの理屈があるようだ。
ところが、事の起こりの2009年6月には、そういう話じゃなかったんだよな。
発端になったのは、このサイトじゃおっそろしい観覧車があることで有名なリヨンの、郊外から選出された国会議員。
リヨンに限らずパリやマルセイユもそうだが、大都市の郊外ってのは移民が多く住んでいる。この人の地元もそうだ。
で、ブルカやニカブをかぶる女性が増えているとして、調査を求める決議案を国会に出した。これが昨年6月17日のことだ。
このときの論点は、ブルカやニカブは女性抑圧の象徴だ、ということだった。
大統領のサルコジも同月22日の演説で、「宗教的な問題でなく、自由と女性の尊厳の問題だ。仏領土でブルカは歓迎されない。社会生活から切り離され、アイデンティティを奪われた囚われの女性を、我が国は認めない」と言っている。
な。要するに、当時こいつは女性問題だったわけよ。
それがなーんで、宗教と治安の問題にすりかわっちまったのかなあ。
本当のところはよくわからんが、一つ思い浮かぶことはある。
ブルカを巡る話は、議論好きのフランス人たちの間で格好のネタになった。反対意見もいっぱい出た。
その中で、当のブルカを着ている女性が、「誰に強制されたわけでもない、神への畏れからだ」と言った。
そのへんから、どうも女性問題ってのは的外れなんじゃないか、っていう雰囲気が出てきたんだよな。
治安の問題が標的になったのはそれからじゃないかと思うぜ。
どうもきな臭えだろ。
理由は変わっても、ブルカの禁止というターゲットは変わらない。これは、目的が先にあって、理屈は後付けしてるってニオイがプンプンするぜえ。
実際、ブルカを着てるったって、誰も強制されてないと思うぜ。
ブルカやニカブみたいな、顔をすっぽり覆うタイプのベールってのは、ほとんどのイスラム教国では流通してねえからな。
ニカブはペルシャ湾岸地方で割と広く見るが、目まで隠すブルカに至ってはアフガニスタンにしか存在しないそうだ。
しかも、イスラム教に詳しい人に聞いた話では、イスラムの戒律に顔を覆えってのはないんだな。ブルカなんてのも、せいぜいがこの1世紀くらいの間に広がった、言ってみりゃ流行りものなんだそうだ。
あるいは、慎み深さの美徳を表現するものだ、という見方もあるようだな。(参考記事)
だから、イスラム教徒の中にも、ブルカの禁止に賛成する人は少なくない。テロだ何だでただでさえ風当たりが強いんだから、それくらいのことでフランス人が安心するんなら安いもんだ、ってことなのかもな。
ってことはだよ。ブルカってのは日本人で言うところの着物、コリアンのチマチョゴリみたいなもんなんじゃねえのか、むしろ。
だとしたら、何を着ようが人の勝手ってのが、むしろフランス流なんじゃないのかねえ。
だいたい何がおかしいって、世界広しと言えども、ブルカを禁止しようなんて言い出してるのはフランス以外にないってことだ。
アフガニスタンに6万8千人を派兵、さらに3万人を増やそうとしているあのアメリカ合衆国ですら、そんな議論はしてないのよ。
むしろ、オバマはサルコジとの会談でこう言ってるぜ。「西洋諸国は、イスラム教徒が適当と考える宗教的行為を妨げないようにすることが重要だ」ってな。(参考記事)
フランスでこの手の話になると、いつも引き合いに出されるのが「ライシテ」という概念。
「世俗主義」とか「宗教分離」と訳される。要するに、公共のものは無宗教であるべしという考え方だ。
そういう意味じゃ、日本もライシテ国家だ。アメリカもそうだ。民主国家はたいていそうだよ。
フランスが他の国と違うのは、無宗教を押しつけてくるところだ。
宗教の多様性を認めるのではなく、ライシテを守らないと法律で罰せられる。
スカーフつけてると学校にも行けねえんだからな。
そういう意味じゃ、ライシテってのは「フランス教」だよ。
それはそれでひとつの文化だ、まあいいだろうよ。
なんと言ってもフランスは、革命を起こした国だ。王権と結びついたカトリック教会の力を封じることで生まれた社会だ。言ってみりゃ、ライシテってのは国家の根幹、国家のアイデンティティ。揺るがせにできないってのはわかる。
一方で宗教というのは、慣習や文化と分けられねえところもあるよな。
フランスには年に12日の祝日がある。5月1日のメーデーや、7月14日の革命記念日もそうだ。
その12日のうち、過半数を占める7日間が、実はキリスト教絡みの祭日なのよ。
クリスマスや復活祭なんていう日本でもなじものあるものだけじゃなく、「聖母被昇天祭」だの「聖霊降臨の祝日」だのといった、いかにも宗教がかったのも含む。
その日は会社は休み。もちろん、学校も休みだ。
んー?
それはいいのか?
だったらブルカもいいんじゃねえの?
さらに、日刊紙ル・モンドの記事によれば、フランス全土にブルカもしくはニカブを着ている女性というのは367人しかいない、という調査結果もあるそうだ。フランス全土の女性人口と比べた割合で言うと、90000人に1人という計算になる。
http://www.lemonde.fr/cgi-bin/ACHATS/acheter.cgi?offre=ARCHIVES&type_item=ART_ARCH_30J&objet_id=1092645&clef=ARC-TRK-D_01#ens_id=1205863
そんなに目くじら立てるような問題かねえ。
どうも、異物を除去しようとしているような感じを受けるんだよな。
ついでに言っちゃうか。これは番長が肌感覚的に気になってることなんだが。
どうもイスラムを、無知蒙昧な未開の民の文化みたいにとらえてるフランス人が多いような気がするんだな。
わたしたちも抑圧されてたの。でも男女は平等だっていう権利を勝ち取ったのよ。あなたたちも抑圧から解放してあげる。啓蒙してあげる。ブルカなんて息苦しいでしょう、さあお脱ぎなさい!
みたいな。
そのくせ、ミョーに仏教は受けがいい。
「ZEN」ってことばはフランスじゃはやりを超えてすっかり定着した感がある。やや東洋の神秘的なものを含む、スローライフ的な、心のゆたかさを大事にするような、すげえいい意味で使うんだな。
サルコジの奥さんカーラ・ブルーニも、ダライ・ラマと会って鼻の下のばしたりとかよ。
いや、まいったね。
結局はこのブルカ論争自体が、フランス人お得意のヘリクツに過ぎないんじゃないかって気がしてならねえぜ。
議論をこねくり回して楽しんでる、というか。
もっと他に大事なこと、いっぱいあんだろうぜ。犬のフンを拾うとかな。

ブルカをめぐる問題には、まいったね。
アンタ、ブルカってなんだか知ってるかい?
そうそう、小学生の女子なんかが体育の授業で履いてな、最近じゃ見かけなくなっちまった、っておい! ブルマじゃねえぞ!
今回のノリツッコミは写真なしだ。アダルトサイトに認定されても困るからな。
ブルカの仲間にはニカブってのもある。メカブじゃねえぞ。
ま、まずはこいつを見てもらおうか。

(日刊紙ル・モンドのサイトより)
ブルカは左から3番目、ニカブは左から2番目。
そう、イスラム教徒の女性が着用するベールのうち、顔を覆うタイプのもののことだ。
中でも目まで隠しちまうのがブルカ。出すのがニカブだ。
こいつを街中でかぶることを禁止しようとする動きが、ここんとこフランスで高まっている。
仏下院委、ブルカ禁止勧告 イスラム諸国から反発も
【パリ共同】イスラム教徒の女性が全身を覆う衣装「ブルカ」や「ニカブ」を公共の場所で着用することの是非をめぐり、検討を続けてきたフランス国民議会(下院)の調査委員会は26日、報告書を公表、「議会決議」と「法制化」の2段階で着用を禁止することを勧告した。
報告書はブルカ禁止に向かう法手続きに道筋を示すものだが、左右を問わず議会の各党派は、積極禁止論と慎重論で分裂している状態で、今後激しい論争が予想される。また、イスラム諸国から反発を受ける可能性もある。
報告書はまず、下院での決議採択の形で「フランスはブルカを受け入れない」ことを明示し「非宗教の共和国」という同国憲法の原則を確認。決議には拘束力を持たせず、ブルカ着用者に対する指導や仲介の時間を設ける。
その後、強制力を持つ法令を制定し、学校、病院などの公共施設や公共交通機関での着用を禁止。法令の具体的な案文では、公共の場所で顔を隠すことによる治安上の問題を強調し、違反した場合は社会保険の給付打ち切りなど公共サービス停止の検討を求めている。
2010/01/26 21:21 【共同通信】
いや、ここんとこという言い方は正確じゃねえな。
今回の話は去年、2009年の6月ごろから取り沙汰されている。
そもそもフランスでは2004年、喧々諤々の議論の末に公立学校でイスラム教のスカーフを着用することが禁止されている。これは「スカーフ論争」として日本でも取り上げられたから、覚えている人もいるかもしれねえな。
そのころから連綿とつながってる問題とも言えるだろう。
さて、なんでブルカを禁止するか、なんだが。上に引用した共同通信の記事によると、二つの理屈があるようだ。
・「非宗教の共和国」という同国憲法の原則を確認
・公共の場所で顔を隠すことによる治安上の問題を強調
ところが、事の起こりの2009年6月には、そういう話じゃなかったんだよな。
発端になったのは、このサイトじゃおっそろしい観覧車があることで有名なリヨンの、郊外から選出された国会議員。
リヨンに限らずパリやマルセイユもそうだが、大都市の郊外ってのは移民が多く住んでいる。この人の地元もそうだ。
で、ブルカやニカブをかぶる女性が増えているとして、調査を求める決議案を国会に出した。これが昨年6月17日のことだ。
このときの論点は、ブルカやニカブは女性抑圧の象徴だ、ということだった。
大統領のサルコジも同月22日の演説で、「宗教的な問題でなく、自由と女性の尊厳の問題だ。仏領土でブルカは歓迎されない。社会生活から切り離され、アイデンティティを奪われた囚われの女性を、我が国は認めない」と言っている。
な。要するに、当時こいつは女性問題だったわけよ。
それがなーんで、宗教と治安の問題にすりかわっちまったのかなあ。
本当のところはよくわからんが、一つ思い浮かぶことはある。
ブルカを巡る話は、議論好きのフランス人たちの間で格好のネタになった。反対意見もいっぱい出た。
その中で、当のブルカを着ている女性が、「誰に強制されたわけでもない、神への畏れからだ」と言った。
そのへんから、どうも女性問題ってのは的外れなんじゃないか、っていう雰囲気が出てきたんだよな。
治安の問題が標的になったのはそれからじゃないかと思うぜ。
どうもきな臭えだろ。
理由は変わっても、ブルカの禁止というターゲットは変わらない。これは、目的が先にあって、理屈は後付けしてるってニオイがプンプンするぜえ。
実際、ブルカを着てるったって、誰も強制されてないと思うぜ。
ブルカやニカブみたいな、顔をすっぽり覆うタイプのベールってのは、ほとんどのイスラム教国では流通してねえからな。
ニカブはペルシャ湾岸地方で割と広く見るが、目まで隠すブルカに至ってはアフガニスタンにしか存在しないそうだ。
しかも、イスラム教に詳しい人に聞いた話では、イスラムの戒律に顔を覆えってのはないんだな。ブルカなんてのも、せいぜいがこの1世紀くらいの間に広がった、言ってみりゃ流行りものなんだそうだ。
あるいは、慎み深さの美徳を表現するものだ、という見方もあるようだな。(参考記事)
だから、イスラム教徒の中にも、ブルカの禁止に賛成する人は少なくない。テロだ何だでただでさえ風当たりが強いんだから、それくらいのことでフランス人が安心するんなら安いもんだ、ってことなのかもな。
ってことはだよ。ブルカってのは日本人で言うところの着物、コリアンのチマチョゴリみたいなもんなんじゃねえのか、むしろ。
だとしたら、何を着ようが人の勝手ってのが、むしろフランス流なんじゃないのかねえ。
だいたい何がおかしいって、世界広しと言えども、ブルカを禁止しようなんて言い出してるのはフランス以外にないってことだ。
アフガニスタンに6万8千人を派兵、さらに3万人を増やそうとしているあのアメリカ合衆国ですら、そんな議論はしてないのよ。
むしろ、オバマはサルコジとの会談でこう言ってるぜ。「西洋諸国は、イスラム教徒が適当と考える宗教的行為を妨げないようにすることが重要だ」ってな。(参考記事)
フランスでこの手の話になると、いつも引き合いに出されるのが「ライシテ」という概念。
「世俗主義」とか「宗教分離」と訳される。要するに、公共のものは無宗教であるべしという考え方だ。
そういう意味じゃ、日本もライシテ国家だ。アメリカもそうだ。民主国家はたいていそうだよ。
フランスが他の国と違うのは、無宗教を押しつけてくるところだ。
宗教の多様性を認めるのではなく、ライシテを守らないと法律で罰せられる。
スカーフつけてると学校にも行けねえんだからな。
そういう意味じゃ、ライシテってのは「フランス教」だよ。
それはそれでひとつの文化だ、まあいいだろうよ。
なんと言ってもフランスは、革命を起こした国だ。王権と結びついたカトリック教会の力を封じることで生まれた社会だ。言ってみりゃ、ライシテってのは国家の根幹、国家のアイデンティティ。揺るがせにできないってのはわかる。
一方で宗教というのは、慣習や文化と分けられねえところもあるよな。
フランスには年に12日の祝日がある。5月1日のメーデーや、7月14日の革命記念日もそうだ。
その12日のうち、過半数を占める7日間が、実はキリスト教絡みの祭日なのよ。
クリスマスや復活祭なんていう日本でもなじものあるものだけじゃなく、「聖母被昇天祭」だの「聖霊降臨の祝日」だのといった、いかにも宗教がかったのも含む。
その日は会社は休み。もちろん、学校も休みだ。
んー?
それはいいのか?
だったらブルカもいいんじゃねえの?
さらに、日刊紙ル・モンドの記事によれば、フランス全土にブルカもしくはニカブを着ている女性というのは367人しかいない、という調査結果もあるそうだ。フランス全土の女性人口と比べた割合で言うと、90000人に1人という計算になる。
http://www.lemonde.fr/cgi-bin/ACHATS/acheter.cgi?offre=ARCHIVES&type_item=ART_ARCH_30J&objet_id=1092645&clef=ARC-TRK-D_01#ens_id=1205863
そんなに目くじら立てるような問題かねえ。
どうも、異物を除去しようとしているような感じを受けるんだよな。
ついでに言っちゃうか。これは番長が肌感覚的に気になってることなんだが。
どうもイスラムを、無知蒙昧な未開の民の文化みたいにとらえてるフランス人が多いような気がするんだな。
わたしたちも抑圧されてたの。でも男女は平等だっていう権利を勝ち取ったのよ。あなたたちも抑圧から解放してあげる。啓蒙してあげる。ブルカなんて息苦しいでしょう、さあお脱ぎなさい!
みたいな。
そのくせ、ミョーに仏教は受けがいい。
「ZEN」ってことばはフランスじゃはやりを超えてすっかり定着した感がある。やや東洋の神秘的なものを含む、スローライフ的な、心のゆたかさを大事にするような、すげえいい意味で使うんだな。
サルコジの奥さんカーラ・ブルーニも、ダライ・ラマと会って鼻の下のばしたりとかよ。
いや、まいったね。
結局はこのブルカ論争自体が、フランス人お得意のヘリクツに過ぎないんじゃないかって気がしてならねえぜ。
議論をこねくり回して楽しんでる、というか。
もっと他に大事なこと、いっぱいあんだろうぜ。犬のフンを拾うとかな。

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実は私も”おフランスはこの問題に関してはどうもヘリクツっぽいなあ、おみゃーは何様のつもりなんだよ。何だかんだ言ってやっぱりどうしてもヤソ教を押し付けたいのかい?でもZENも好きなんだよね?どーゆー事?”と思ってたんですよ。。。イスラムユダヤキリスト教関連はきりが無くなるのでこの辺で今日は失礼します。キリスト教の教えで、かめの中の水がワインに変わっていたというエピソードだけは文句無しに好きですけどね。そのかめはどこで手に入るのだ、どこのホームセンターに行けば良いのだ、誰か教えて栗って思います、ハイ。
くらら |
2010.01.28(木) 11:50 | URL |
【コメント編集】
番長さん、オッス!
僭越ながら、私からもおフランス人様へもっと大事なことを。
ババンババンバンバン、風呂入れよー!
僭越ながら、私からもおフランス人様へもっと大事なことを。
ババンババンバンバン、風呂入れよー!
黒プリシラ |
2010.01.28(木) 12:29 | URL |
【コメント編集】
番長さん、こんにちは。
ライシテやスカーフ、ブルカ論争について、もやっとしてい捉えきれていなかったのですが、今回の記事により、一連の流れが見えてきました。
ありがとうございます。自分のなかでガッテンです。
キリスト教関連の祝日が存在する理由をフランス人の友人に聞いたところ、「伝統だからさ」という答えでした。他の宗教の伝統に対する尊重はあるのか気になるところです。
ライシテやスカーフ、ブルカ論争について、もやっとしてい捉えきれていなかったのですが、今回の記事により、一連の流れが見えてきました。
ありがとうございます。自分のなかでガッテンです。
キリスト教関連の祝日が存在する理由をフランス人の友人に聞いたところ、「伝統だからさ」という答えでした。他の宗教の伝統に対する尊重はあるのか気になるところです。
リエゾンerizon |
2010.01.28(木) 19:53 | URL |
【コメント編集】
ま、純粋日本人の番長は日本流ライシテというか、初詣お盆クリスマスのごっちゃまぜ日本教だから、宗教問題に深入りするつもりはないのよ。好きにすりゃいいさ。しかし、普段は他人のやることなすことに対して、日本では考えられないくらい寛容なフランス人たちが、なんでかこの話題についちゃうるさいのはどういうことなのかな、とは常々不思議なのよ。もっとも、聞くところではフランスと言うのはユダヤ人差別もひどい国だったそうだがな。
フランス番長 |
2010.01.28(木) 22:16 | URL |
【コメント編集】
黒プリさん、押忍! フロ入れよ、まったく同感! あと、はいるだけじゃ駄目だかんな、ちゃんと石鹸で体をこしこしするんだぞ。あとトイレ入ったあとには手を洗うんだぞ。ってな。
フランス番長 |
2010.01.28(木) 22:18 | URL |
【コメント編集】
正直番長もブルカ論争は追いきれてないというか追ってないと、いうかもう話が拡散しすぎちゃっててなんだかよくわからねえな。この記事はものすごいざっくりとまとめてるんで、まあ参考程度にしといてもらえりゃ幸いよ。要点は外してないと思うがな。
キリスト教の祝日は、というかキリスト教的儀式の何もかもについて、番長は賛成というかやればいいと思ってんのよ。それはフランス人の言うとおり伝統だと思うからだ。ただ、どうもイスラム教だけ目の敵にされているというか、理屈が通ってねえ気がするんだな。他者の伝統に対して寛容になれないってのはどうもいただけねえぜ。
キリスト教の祝日は、というかキリスト教的儀式の何もかもについて、番長は賛成というかやればいいと思ってんのよ。それはフランス人の言うとおり伝統だと思うからだ。ただ、どうもイスラム教だけ目の敵にされているというか、理屈が通ってねえ気がするんだな。他者の伝統に対して寛容になれないってのはどうもいただけねえぜ。
フランス番長 |
2010.01.28(木) 22:22 | URL |
【コメント編集】
たびたびお邪魔します。
なんか、そのあとのナショナルアイデンティティの議論の一連のながれをみてたら、世界的な経済危機からきた深刻な国内の経済状況をいかに他の(宗教の)問題に摩り替えるか、見たいな匂いもしなくもないですよね。
でも、穴だらけですよね。
ただ危ないなと思ってるのは、番長さんもおっしゃっていた、「治安問題への移行」。80年代以降の移民問題がその「治安問題」と深く拘わっているのなら、社会問題として捉えないといけない郊外地域の「violence」がただの宗教問題、または「アラブの」問題に縮小というか歪曲されてますよね。。
でメディアも手伝ってますますフランス社会の中で曲解が生まれてくる。
「ふつうの」人たち(TF1とかM6とか大好きなかんじの←私も好きやけど笑)ほど無意識にそれを受け入れる。
なんというか、こんなに在仏外国人が増えてきて、むしろ打開していかないといけない、文化的ヒエラルキー(西洋とその他、みたいな)が、逆に再生産されている気がします。
すいませんくそ真剣なコメントで
なんか、そのあとのナショナルアイデンティティの議論の一連のながれをみてたら、世界的な経済危機からきた深刻な国内の経済状況をいかに他の(宗教の)問題に摩り替えるか、見たいな匂いもしなくもないですよね。
でも、穴だらけですよね。
ただ危ないなと思ってるのは、番長さんもおっしゃっていた、「治安問題への移行」。80年代以降の移民問題がその「治安問題」と深く拘わっているのなら、社会問題として捉えないといけない郊外地域の「violence」がただの宗教問題、または「アラブの」問題に縮小というか歪曲されてますよね。。
でメディアも手伝ってますますフランス社会の中で曲解が生まれてくる。
「ふつうの」人たち(TF1とかM6とか大好きなかんじの←私も好きやけど笑)ほど無意識にそれを受け入れる。
なんというか、こんなに在仏外国人が増えてきて、むしろ打開していかないといけない、文化的ヒエラルキー(西洋とその他、みたいな)が、逆に再生産されている気がします。
すいませんくそ真剣なコメントで
ちは |
2010.01.29(金) 02:21 | URL |
【コメント編集】
そうそう、そうなのよ。なんでもかんでも移民のせいにしちまうところがあるよな。暴力から出生率の高さまで。教育問題もそうだ。
矮小化ってレベルでとどまってるんなら、まあまだいいさ。そうやって「他者」をカテゴライズして自分たちの本質的な問題から目を逸らす。そいつはまさしくナチスのやり方じゃねえか、なあ。
あのアメリカがメルティング・ポットって考え方を捨て、人種のサラダボウルを思考して幾年月。フランスってのはそのへん何も変わらねえな。
くそ真剣なコメント、大歓迎だぜ!
矮小化ってレベルでとどまってるんなら、まあまだいいさ。そうやって「他者」をカテゴライズして自分たちの本質的な問題から目を逸らす。そいつはまさしくナチスのやり方じゃねえか、なあ。
あのアメリカがメルティング・ポットって考え方を捨て、人種のサラダボウルを思考して幾年月。フランスってのはそのへん何も変わらねえな。
くそ真剣なコメント、大歓迎だぜ!
フランス番長 |
2010.01.29(金) 22:55 | URL |
【コメント編集】
このコメントは管理人のみ閲覧できます
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2010.01.29(金) 23:21 | |
【コメント編集】
番長さま、「だいたい何がおかしいって、世界広しと言えども、ブルカを禁止しようなんて言い出してるのはフランス以外にないってことだ。」というのは、例えばトルコとか地中海湾岸諸国で公務員や公立学校でのイスラムのスカーフ(正式に何と言うのか分かりません、済みません)を禁止している国はあります。チュニジアも公務員はスカーフ禁止で、男性公務員はヒゲも禁止だそうです。なので「先進国では」ということになるのかも知れませんが、番長さまのことですから何か理由があって書かれているのだろうと思っておりますが。
確かに、こんなことよりも、犬の糞を何とかせよ、フロに入れ!というのは、まさに大事なことですね(笑)。何か大きく順番が間違っていそうな感じはいたします。失礼いたしました。max
確かに、こんなことよりも、犬の糞を何とかせよ、フロに入れ!というのは、まさに大事なことですね(笑)。何か大きく順番が間違っていそうな感じはいたします。失礼いたしました。max
maxさん、押忍! なるほどご指摘の通り、トルコは政教分離で有名だよなあ。ていうかここに書いていること自体が古くなっちまったわけで、フランス以外にもベルギーで同様の法律が成立しちまってるからな。いずれにしても番長は、こうした動きが起きるときに、これを何かに利用してやろうと思っている輩がいるんじゃねえのかってのが常に気になるんだよな。たとえば、移民排斥に喝采を送る層を取り込もうとしている、とかな。
フランス番長 |
2011.01.02(日) 22:31 | URL |
【コメント編集】
■米政府は、国内の反イスラム感情の火消しの方にまわっているかも。
11日、公共の場でブルカと二カブ着用を禁じる法が仏で施行されたそうです。国家レベルでは欧州初といいます。どこの国でもエセ・ヒューマニストは節操なき移民受け入れを勧めるものですが、それに伴う治安悪化(貧困には付きものです)に泡を食ってライシテ礼賛へとつながるのではないでしょうか。ユダヤ人差別に関して。イスラエルとバチカン公国が国交樹立してから20年もたっていないはずですが、キリストはユダヤ人達に殺されたからという理由に起因するそうです。バチカンの司教にはナチ信奉者もいたといいます。仏以外のカトリックの国も反ユダヤ感情は強いそうです。教会の支配に苦しみ、それから逃れたいけど馴染み深いので手放したくない、という仏人の気持ちが垣間見えるような気がするのですが。仏教が仏で受けがいいのは多神教だからではないでしょうか。多神教の神は厳しくないからです。米でさえイスラム女性の被り物を禁じないのでテロリスト対策はウソ! という指摘には大納得です!
■Re: 米政府は、国内の反イスラム感情の火消しの方にまわっているかも。
ブチ猫さん、押忍! なんでも米空軍は核ミサイル発射担当将校にキリスト教で聖戦教育をさせていたそうだ。宗教って、そういう風に使われる存在なんだってことがわかるよな。日本ってのは珍しい無宗教(多宗教?)の国だが、こういう国に生まれていても、様々な「宗教」を同じように使われていねえかということを、番長はよく考えるぜ。
大山田権之助 |
2011.08.08(月) 15:47 | URL |
【コメント編集】
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