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2010.02.13 (Sat)

死闘! 番長vsSNCF(下)

 前回の続き。


 まいってんのよ。
 番長、旅の途中でまったく予期せぬ列車の運休に遭遇して、まいってんのよ。
 運休のアナウンスもなきゃ謝罪の言葉の一つもない、SNCF(フランス国鉄)の誠意のなさにまいってんのよ。


 駅構内のどこを見渡しても、運休になった列車については、まるで元から存在していなかったかのよう。
 これで案内所のまわりに黒山の人だかりができていなかったら、番長は自分を疑っていただろうな。
 もっとも、手元にはその列車の存在がきっちり印字された、SNCFの乗車券があるんだが。


 ここで、旅のスケジュールをおさらいしておこうか。



 11時53分 ヴィシー発 → 12時25分 クレルモン・フェラン着 (55キロ)

×12時52分 クレルモン・フェラン発 → 17時40分 ニーム着 (303キロ)

 18時06分 ニーム発 → 18時36分 モンペリエ着 (50キロ)




s-plan3.jpg



 ヴィシーを発った番長がいまいるのは、途中のクレルモン・フェラン駅。
 フランスの屋根、中央山地マッシフ・セントラルを抜けてニームへ至る列車が、何のアナウンスもなく運休になっていることがわかり、番長を含む乗客が駅員に詰め寄っているところだ。
 ところが、 駅員たちは案内係のブースの中から出てこようともせず、知らぬ存ぜぬの一点張り。
 次の列車は4時間後までない。


 乗客と駅員、両者のにらみ合いが続く。
 そんななか、膠着状態を打ち破ったのは、一人の現実派マダムだった。
 運休となった列車を使わずに目的地へ到達する別の行き方を調べるよう、駅員に言ったんだな。

 これしかない。番長、心中ひそかに膝を打ったぜ。
 今日中にモンペリエにつかなきゃ宿無しだ。4時間後の列車に乗ったところで、ニームに着くのは22時過ぎ。モンペリエまでたどりつけるかどうか。

 と、どうやら他の乗客も番長と同じようなことを考えたらしい。我も我もとブースに詰め寄り始めた。
 こうなりゃ、今までの同志は障害物も同然。人混みをかきわけ、調べさせたぜ。
 出てきた結果は、



14時06分 クレルモン・フェラン発 → 16時25分 リヨン着 (229キロ)

17時07分 リヨン発 → 18時57分 モンペリエ着 (313キロ)




 んー?
 リヨン?

 これはどういうことか。日本でたとえるならば、

 「小淵沢から塩尻まで出たのはいいが、塩尻-名古屋間が運休になった。ついては中央線で東京駅まで戻り、新幹線に乗って京都まで行け」

 という意味だ。



s-plan4.jpg



 そう、リヨンからモンペリエまではTGVに乗ってけっていうんだな。
 距離でみると、当初の計画が計408キロだったのに対し、定時された道のりはヴィシー・クレルモン間の無駄な往復を合わせて、計597キロ。約1・5倍の遠回りということになる。
 しかし、リヨンからはTGVに乗ることになるので、到着時刻はあんまり変わっていない。


 わかった、それでいい。発券してくれよ。
 「ここではできません。会計窓口の方へ行って下さい」
 TGVって、通常運賃のほかに料金が別にかかるよな。その乗車券変更ってのは、タダでやってくれるのか?
 「ジュ・ヌ・セ・パ」


 出た! 必殺、ジュヌセパ!
 解説しよう。ジュヌセパとは「知りません」、英語で言えばアイ・ドント・ノウという意味で、厄介ごとに巻き込まれたくないときにフランス人が肩をすぼめて発する常套句なのだ。


 要するにこの駅員は、私はオマエが目的地まで行ける別の列車を調べろって言うから仕方なく調べただけで、その切符に変更できるか、実際に行けるかどうかなんてのは私の仕事じゃないから知ったこっちゃない。そう言いたいんだな。


 オーケーオーケー。しょうがないんで、その会計の方に行ったぜ。
 すんげー人の列。それでなくてもSNCFの職員ってのは客さばきが悪いんだが、なんせ季節はクリスマス前だ。実家へ帰る切符を求める人でいっぱいなんだな。
 だが、並んでいる人に罪はねえ。我慢して待った。

 しかし、なっかなか列は進まない。おいおい、14時06分発の列車に間に合わねえんじゃねえか。
 30分近くも並び、焦りが募ってきたころ、ようやく順番が回ってきた。
 いかにも嫌々働いてるという空気を思いっきり表情に出した、ニュテラ(ヘーゼルナッツのクリーム:日本での商品名は「ヌテラ」)をたんまりパンに塗りつけて食うのが生きがいですって感じの体型の、若い女子職員の前にご案内。
 こいつがまた、ニーム行き運休の経緯については何も知らないんだな。結構な騒ぎになってたがねえ。
 しょうがねえんで一から理由を説明し、交換を頼んだぜ。

 カタカタと女子職員が端末を叩く。なにやらしかめっ面をしている。
 おや、こそこそと何事かを他の職員としゃべりだしたぞ。
 「ねえ、あなたってとっても親切な人よね。この処理やってくれない?」「自分でやれよ」と言ってるように聞こえる。

 数分がたち、
 「無理です。やっぱり無理。空いた座席がありません。私にはどうすることもできないわ」


 そりゃそうだろうよ。
 クリスマスってのはフランス人にとって、年に1回家族が集まる特別な日。このときばかりはパリジャンもリヨネーズもこぞって田舎へ帰るんだ。TGVの座席なんてとうに埋まってるだろう。

 しかしだな。こりゃあんたがたSNCF側の問題だろう。俺の責任じゃない。なんとかしろよ。
 食い下がると、
 「ジュヌセパ。向こうの案内所に行って聞いて下さい」


 おい、その案内所で、会計の方へ行けって言われたんだよ。
 温厚で知られる番長もトサカに来て、声を荒らげちまったぜ。
 テメエこの野郎、ダ・レ・ガ責任取るんだオイ、オイ!
 何とかしろい!!


 女子職員はぶつくさ言いながら、奥の方の部屋へ入っていった。
 さらに数分が過ぎる。
 帰ってきた職員は手に私の切符を持っていた。

 よく見ると何事かきったない字で書かれている。



s-billettgv.jpg
(中央の余白、ボールペンで手書きされた部分にご注目)



 <列車5528とTGV5117の乗車を認めます>

 おいおい、こんなので大丈夫なのかよ。
 「乗れますよ。ただし、着席の保証はできません」
 もういいよ、ちゃんと着くんなら。ていうか、こんなことができるんだったら、面倒くさがらずに最初からさっさと出さんかいコラ。形としては番長のゴネ得みたいになっちまってるが、正規の手続きなんだろ?
 しかし、もう発車時刻が迫っていた。グズグズしている暇はない。


 かくて、午後2時36分。出発から3時間弱を経て、番長は振り出しに戻っていた。
 クレルモン・フェランからリヨンに戻る列車は、必ずヴィシーを通るんだよな。どうせこうなるんだったら、昼飯でも優雅に食ってから、もっとゆっくり出かけてたってのによ。徒労感が募るぜ。

 到着した夕暮れのリヨン駅は、やはりバカンスへ向かう人たちなんだろうか、客でごった返していた。
 当然ながら、モンペリエへと向かうTGVも完全に満席だ。
 ああ、やんぬるかな。


 アンタ、知ってるかい?
 TGVのデッキには、折りたたみ椅子が付いてるってことを。



s-tgvmontpellier2.jpg



 ま、座り心地はパイプ椅子と同程度よ。
 いや、パイプ椅子より悪いな。標準体型の日本人である番長のケツがようやく半分おさまるくらいのサイズだから。
 こいつに2時間も座ってなきゃなんねえのか。
 やれやれ、番長、1等車のチケットを買ったんだがなあ。どうしてこういうことになっちまったのかなあ。

 いやいや、ポジティブにいかなきゃいけねえ。立っていくよりはマシだ。
 なんせこのデッキの折りたたみ椅子も、発車までには満席になっちまったからな。


 前から不思議だったんだ。なんで折りたたみ椅子なんてものが付いてるのか。
 だって、日本の新幹線と違って、TGVは完全予約制。自由席というのは存在しない。1等車だろうが2等車だろうが、座席の指定がなければ乗れないはずなんだ。
 番長みたいに、列車を振り替えられた人間のためなんだろうか。
 あるいは、ヴィシーからクレルモン・フェランまでの列車がそうであったように、予約発券のミスで座席がなくなってしまう事態を見越してのことなのか。

 どっちにしても、そういう備え付けで折りたたみ椅子を付けておかなきゃいけないくらい、ミスや運休が頻発してるってことなんだろうな。
 まあ、何もないよりはいいよ。オノレの身の程を知っておくというのは、そりゃあ大事なことだからな。


 なんて思っていたのもつかの間。TGVは専用線へと入り、高速運転を始めたぜ。
 時速300キロは出てるんだろうなあ。

 日本人としてのひいき目じゃあなく、TGVってのは乗り心地では新幹線に劣る。スピードは出るんだが揺れが激しい。フランス人は平気な顔をしているが、本を読んだりパソコンをやったりすると、酸っぱいものがこみ上げてくるほどだ。
 プラス、密閉性が低い。だから、スピードを上げると耳がキーンとなるんだ。新幹線でも、トンネルにはいるとそうなるよな。始終あの状態になっているような感じよ。

 フツーの座席に座っていてもそうなんだ。
 ましてアンタ、デッキの折りたたみ椅子なんてもんは、大しけの波間にたゆたう小舟みたいなもんよ。
 ここでこっそり告白するが、番長は痔持ちなんだ。ああ、タマラネエ。

 せめて気を紛らわそうと、ドアの上部にちんまりと開いた窓の外へと目をやるが。TGVの走る専用線沿いってのは、なーんもないんだな。
 そりゃそうだ、高速運転をしても大丈夫なように、わざわざ何もないところを選んで線路を通してあるわけだから。
 ああ、優雅にマッシフ・セントラルの眺めを楽しむ予定だったんだがなあ。

 かといって、立ち上がるわけにもいかねえ。
 同じデッキには立ちっぱなしのおばさんと兄ちゃんもいた。座席からケツを上げれば、そいつらが代わりに座ろうとするだろうからな。
 立ちたいけど立てない、やるせないこのアンビバレンツ。引き裂かれる番長のココロとケツの谷間。なんでこんなことになっちまったんだろう。



s-tgvmontpellier.jpg
(TGVサマ近影)



 そうこうしているうちに、おらがデッキにもついに車掌がやってきた。
 もちろん検札のためだ。
 番長、びくびくしながらチケットを渡したぜ。あんなネエチャンの手書き、信用ならねえじゃねえか。

 ところが車掌は、チケットをちらりと眺めると、何も言わずに鋏を入れて番長の前から去った。あれでホントに何の問題もなかったらしい。


 問題は番長とは別のところで起きたぜ。
 デッキに立っていた兄ちゃん、切符を見せているんだが、TGV用のものじゃないらしい。
 前にも書いたが、TGVに乗るには追加料金が必要だ。
 それを支払わずに乗って車内でバレれば、高ーい罰金を支払わなきゃいけねえというルールだ。
 ところがこの兄ちゃん、悪びれる様子もない。車掌はしつこく食い下がるんだが、「しょうがないだろ、カネないんだから」の一点張り。
 しまいには車掌も根負けして、次の車両へ行ってしまった。


 これを読んでる人に誤解のないように言っておくが、SNCFの検札というのは非常に厳しい。
 必ず2人1組でやってきて、逃げられないよう挟み撃ちにしながら検札をする。
 正規の切符を持っていなければ、理由の如何を問わずに罰金を取られる。
 現金を持っていなければクレジットカードで支払わされる。
 それすらない場合は、フランス人だったらIDカード(市民証)、外国人だったら滞在許可証もしくはパスポートを書き写され、きっちり請求がまわってくる。


 それじゃあ、この兄ちゃんはなぜ大丈夫だったのか?
 はっきり当人に確認したわけじゃねえが、ハタで聞いてる感じでは、どうやら生活保護受給者だったみたいなんだな。
 フランスにも、もちろん生活保護の制度はある。健康で文化的な最低限度の生活が送れるように、無収入の人にも国がカネを給付するのよ。これをRMI(※)と言い、生活保護受給者はRMIsteと書いて「エレミスト」と呼ばれる。

 いや、エレミストだからと言ってTGVの料金を支払わなくていいなんて決まりはねえぜ。
 ただ、RMIってのは直訳すると「社会復帰のための最低収入」となる。なんで、「オレはいま社会復帰のために、職を探しのためにこの列車に乗ってるんだ。そんなオレの機会を奪う権利がアンタにあるのか」なんて強く言って、タダ乗りをする輩なんてのも中にはいるんだな。
 この兄ちゃんがまさにそうだったようだ。

 SNCFがSNCFなら、客も客。それがラ・ヴィ・アン・フラーンスなんだな。
 声のデカいヤツが得をする社会ってのは番長、あんまり好きにはなれねえぜ。


 なにはともあれ、車掌の検札という一大イベントはあっけなく過ぎた。
 TGVは停車駅も少ない。闇の中を行く列車の中で、ひたすら我慢の子を決め込む番長だった。


 いや、まいったね。
 長い長ーい1日だった。
 おかげさまでなんとかモンペリエに着くことはできたが、ケツの方はもうカッチカチよ。


 どうだい、子猫ちゃんたちにもSNCFの恐ろしさの一端が伝わったかな。
 フランスを旅行するときには、決してタイトな旅程は組んじゃいけないぜ。




bancho200.gif




(※)RMIには20年の歴史があったんだが、サルコジが去年、廃止しちまった。代わって現在はRSAという制度が導入されているが、基本的なところは同じで、むしろ手厚くなった。RMIだと低賃金の労働よりも無職の方がもらえるカネが多かったという矛盾を解決している。


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テーマ : フランス ジャンル : 海外情報

10:15  |  俺節フランス  |  トラックバック(0)  |  コメント(22)  |  編集  |  上へ↑

*Comment

うわ~、切符に手書きで乗車の許可を付け足すところの下り、めっちゃリアルな映像が頭に浮かんだ。
ストではないが、ビンボー旅行でボルドーの駅のインフォメーションでまさにこんな感じだったことを思い出した。
ヨーロッパは切符一枚買うにも、窓口で何でそんなに時間かかんの?ってくらい話し込んでるし。

非効率社会で大変でしょうけど、苦労話は分かる分かると、楽しく読ませてもらってます。これからもおもしろい話期待してますんでがんばって下さい。
フランス系でよくあるブログ(彼or旦那がフランス人で、今日はあっちのスイーツ食べた、おいしー!みたいな、頭お花さん畑ブログ)が林立するなか、硬派なブログは異彩を放っており、次の記事が楽しみです。
では。
K |  2010.02.13(土) 15:42 |  URL |  【コメント編集】

番長さん、まさに死闘でしたねー!日本では考えられないですね。
私も色々な国で、電車、飛行機と何らかのアクシデントには遭っていますが、逆に日本が考えられない対応をしているのかもしれませんね。
あと、前回のコメントの中に、某アイドル様(今は女優様でしょうか)の著者、「なぜならやさしいまちが・・・」の件、私の友人が(在仏経験あり)番長さんと同じツッコミをしていまして大爆笑してしまいました。
パティシエとご結婚された某女子アナ様や、フランス人実業家だかと結婚されたこれまた某女子アナ様なんかもエッセイを書かれていますし、本屋の旅行関係の書籍売り場を見ても、パリってステキ!これであなたもパリジェンヌ!みたいな女子向けの本がすご~く多くなっている気がします。日本女子にとってはアコガレのお国なんでしょうね~。そういうステキなパリはそちらに任せておいて、番長さんにはこれからも色々な記事を期待してます!
opus-mf |  2010.02.13(土) 19:52 |  URL |  【コメント編集】

ウ~ララ~~!!ウ~ラ~~ラ~~~!!
いやいや、ウララではすまされん!

しかしフランスの駅職員達の対応・態度の悪さ・・・ある意味胆が据わってるっちゅうかなんと言うか。
激怒している人々を前にして、あきらかに火に油を注ぐ態度をよくシレッととれるなぁ・・と。
反対に日本は謝りすぎで対応良すぎなのか・・・。

 + て 2 で ÷  したら丁度??

いやはや、番長お疲れ様でございました。
シバ |  2010.02.13(土) 20:38 |  URL |  【コメント編集】

■アンシャンテだぜ、Kさん!

 いやー、確かにそう、切符買うのもいちいち手間がかかるんだよな。それでも最近は自動券売機が使えるからまだマシなんだがな。番長もフランス人の旦那様がいたらいいなあと思うことはしょっちゅうあるぜ。こういうトラブルがあったときに矢面に立ってくれるだろうし、それ以前に自分で切符を手配しなくたっていいだろうからな! はー、疲れるぜ。
フランス番長 |  2010.02.13(土) 23:39 |  URL |  【コメント編集】

■opus-mfさん、押忍!

 番長も旅好きで色々なトラブルの類にあってる方だと思うが、実際に住んでみると、なんでそういうトラブルが起きるのかという構造が透けて見えてくるような気はするよな。ちなみに番長、諸先輩方の著書には結構目を通してんのよ。「やさしいまちが~」は未読だが、中村先輩、雨宮先輩、後藤先輩、みなさん素っ晴らしい本を書かれてらっしゃる。聞くところでは「パリ上げ」なんて言葉があって、タレントさんはパリに住むとランクが、ステージが一つ上がるんだそうだぜ。っかーっ、番長もおこぼれにあずかりてえ。しかし、同じ空気を吸ってても、番長の見るフランスと諸先輩のご覧になるフランスでは、こりゃまったく異国なんだろうな。
フランス番長 |  2010.02.13(土) 23:52 |  URL |  【コメント編集】

私もありましたありました、ちょうどクリスマスのあの大寒波のとき。

5時間-17度のディジョンで待たされた挙句(しかも遅延時間が不明確なので動けない)、24時に、運休の掲示。どないせえっちゅうんじゃって感じですよね、、
さすがに切れましたね。

でも時間も時間で、途方にくれてても仕方ないのでそのときはみんな連帯(でた連帯笑)して、SNCF側に、列車に乗るはずだった客に対して全員分ホテルかタクシーを出させました。

本当に交渉してなんぼの国です、、、、疲れる。ちゃんとやってくれ。

ちなみに定期購読に登録したルモンドはラポストの都合かなんかで3日おきにしか来ません。。もはや日刊の意味を成してない・・
ちは |  2010.02.14(日) 00:02 |  URL |  【コメント編集】

■Re: タイトルなし

 シバさん、押忍! いやいや、日本のサービスの質の高さってのは世界に誇ってしかるべきだと思うぜ。たぶん本質的には同じことをしてるんだよ。たとえば列車の運休にしても、日本でもあるからな。しかし、なんていうのかね礼儀として、すまないな、申し訳ないな、っていうそれなりの対応はするわな。フランスにはそれがないんだな。番長はあえて、これは文化の違いではなく、人間性の違いだ、と言いたいぜ。食いねえ食いねえ、ニュテラ食いねえ!
フランス番長 |  2010.02.14(日) 00:05 |  URL |  【コメント編集】

■ちはさん、押忍!

 そうかいそうかい、ご苦労なすったんだねえ。しかもマイナス17度とは……。ともかく、ソリダリテ(出た、必殺ソリダリテ!)で何を逃れたと言うか不幸中の幸いと転じたようで、とりあえずは何よりだったぜ。しかしSNCFに関して何のトラブルにも見舞われたことのない人ってのを周りにまず見たことねえよ。あ、車を使ってる連中はまた別だが、そっちはそっちで車上狙いなんかにあってるからなあ。郵便局に対しても言いたいことは山ほどあるが、そいつはまた別の機会、ってとこかな。
フランス番長 |  2010.02.14(日) 01:10 |  URL |  【コメント編集】

■はじめまして

番長のブログ、いつも楽しく拝見しています。

SNCFの今日のニュース
フランスニュースダイジェストから拾ってきました。
何て簡単な目標・・・日本ではあり得ないハプニングだし。
私はSNCFにもユーロスターにも痛い目にあっています。

SNCF今年の目標は時間厳守

ドミニク・ビュスロー交通担当大臣は、フランス国鉄(SNCF)の今年の課題は発着時刻の時間厳守であるとラジオ局Europe 1で発表した13日「フィガロ」紙(電子版)が報じた。
昨年はおよそ20%の長距離列車に5分以上の遅れが生じた。2009年のTGV、Téoz 、Corailの正常運行状況は2008年の82.6%から1.4ポイント後退し81.2%。2005年の正常運行状況は84.2%だった。
SNCFは昨日、パリ-ブレスト間を走る列車が途中の停車駅に止まらず通過してしまうと言うハプニングがあったばかり。
姉御 |  2010.02.14(日) 09:35 |  URL |  【コメント編集】

開いたまま閉まらない口を何とか今やっと、自力で閉めましたってお伝えしたいくらい凄いです。いやー色々学びます、読み応えありますし本当にいつも有難うございます。ところで”連帯”って80年代のポーランドで政治的にありましたよね。(ポーランド生まれでフランスで一生を終えたショパンを思い出しただけで深い意味はないです、すびばせん。)”パリ上げ”っていうの、面白い言い回しですねー!私のパリ在の知人達は”パリ上げ本”について、たぶん”ありえねー何だそら”って言って笑ってくれると思います。何か”カツアゲ”に語感が似ていませんか。あとマンガで”かりあげ君”っていうのがあったかと思うのですが私の思い違いですかね。すみませんまとまりも何も無くて。私コボちゃんとかも好きなんですよ。
くらら |  2010.02.14(日) 13:23 |  URL |  【コメント編集】

■Re: はじめまして

 アンシャンテだぜ、姉御! イカした名前だねえ。さてご紹介のニュース、タイトルからして腰砕けだな。仮にも鉄道会社が「今年の目標は時間厳守」ってオイ、面白すぎるぜ。20%以上の長距離列車に5分以上の遅れって、多すぎるだろコラ。フランス人に言わせると、SNCFの運転士ってのは公務員の中でも最も高給・好待遇なんだそうだが、残念ながら定時運行にかけるプライドってのはないようだなあ。ともあれ、今後ともキャトル・シス・キャトル・ヌフ!
フランス番長 |  2010.02.14(日) 20:36 |  URL |  【コメント編集】

■くららさん、毎度!

 SNCFと付き合ってると、ホントあんぐりと口を開きっぱなしのよだれ垂れ放題だぜマッタク。連帯を指すソリダリテって言葉だが、こりゃもうフランスでは何かっつーと出てくる頻出単語。自由(リベルテ)・平等(エギャリテ)・博愛(フラタニテ)の三原則以上に出てくるぜ。まーホント、いいかげん連帯してくれって感じだよ。番長も植田まさしの漫画は大好きだ。4コマ漫画が好きなんだよな。コボちゃんに弟だか妹だかができるようだが、さてどういう展開になるのか楽しみだぜ。
フランス番長 |  2010.02.14(日) 20:42 |  URL |  【コメント編集】

■傑作ですね

番長さん、こんにちは。『番町VS SNCF』は傑作ですね。いや、不幸を笑ってるわけではないですよ。でも誰が言ったかペーソスの中にユーモアがあるストーリーでした。僕も以前フランスを列車旅行したときにストに出くわして予定を変更させられた経験があります。だけど番町のように列車スケジュール変更の掲示もアナウンスも一切ないという例は知りませんでした。凄いですね、SNCFは。

しかし番町が言ったようにSNCF職員が一切謝らないというのは本当だと思います。僕も日本で購入していた1等車パスでニームからパリ行きのTGVのチケットを発券してもらったとき、それが2等車で発行されていて、再度列に並んで発券し直してもらったことがありました。職員は謝るどころかそのふてぶてしい態度ったらなかったですよ、こっちは“s’il vous plait”言ってんのに、くそ。

今回の番町の話し聞いて思ったのは彼ら職員にとって客に「謝る」というのはタブーなんでしょうね。「いったん謝ったら最後奴らはつけあがる」みたいな。謝っても給料よくなるわけでも、出世がよくなるわけでもなし。だいたい経営者の責任を何で俺ら私たちが負わないといけないんだよ、っていう感覚を持っているのではないですかね。

あの手書きの許可は可笑しいですけれど、でも逆に少し人間味みたいなものも感じさせます。運営システムや実際の運行のレベルの差は日仏間で歴然ですけれど、それはともかく、日本は何でも杓子定規なところがあって、決められたルールは曲げられないということで消費者の言い分を聞き入れないことが多いですからね、欧米よりもずっと。

以前のフランス列車旅でひとつ驚いたことがあります。それは国鉄にもかかわらず案外料金が安かったこと(それは2000年のことで、最近は知らないのですが)。日本でパスを購入しなくてもよかったかも、と思いました。どこでも国鉄はたいてい料金が高いのが常識ですね、市場競争原理が働かないから。それで日本は民営化して成功した、ドイツもそれに倣った、イギリスも民営化を進めたい、だけどまだ高い、みたいな。番町はどう思いますか?

番町、いつも気の利いた話ありがとう!!
triolet |  2010.02.15(月) 03:30 |  URL |  【コメント編集】

■Re: 傑作ですね

 trioletさん、押忍! お褒めの言葉をいただき恐縮だぜ。いや実際、読んで笑ってほしいのよ。そういう笑える国なんだよな、フランスってのは。まあSNCFをはじめとする国営機関(SNCFは正確には国営じゃないらしいが)やストなんてのは、一つの風物詩というか定番ネタ、ベタネタみたいなもんでさ。かえってストのときなんかはアナウンスがあるだけマシかもしれねえな。関連性は不明だが、イギリス人はこっちの英語が聞き取れなかったときに「ソーリー?」って言うよな。フランス人は「コモン?」なんだよ。comment、英語で言うところのhowな。
 料金ねえ。確かにSNCFは、各種の割引を利用すればそう高くはないな。日本に比べればベラボーに安いと言ってもいいかもしれねえ。ま、ヨーロッパではフツーという気がするが。ドイツもスペインも安いからな。そもそも、国営だからこそ安くしてもらわなきゃ困るわけよ。民間では利益が出ないからやり手のない事業を国が引き受ける、ってのが国営事業だからな。下水道とか。ま、番長は鉄道について詳しくないんで、鉄道という枠での比較はできないが、これでSNCFが高かったらますます誰も乗らなくなるだろうな!
フランス番長 |  2010.02.16(火) 14:53 |  URL |  【コメント編集】

■あっぱれ☆

番長さん、アンシャンテ!
フランス在住です。
いつも楽しく読ませて頂いています。

番長さんの文才のおかげで、
わかりやすく、そして滑稽に描かれていて、
いつも気持ちがいい!!

mixiの『マ○セル』のトピから、大ファンになりました。
これからもよろしくどうぞ。
keipi |  2010.02.16(火) 21:31 |  URL |  【コメント編集】

■Re: あっぱれ☆

 こちらこそアンシャンテだぜ、keipiさん。文才だなんてとんでもねえ、お恥ずかしい限りよ。そういやマルセル先生は最近更新が滞ってるようだな。ま、きっかけはともかく、今後ともキャトル・シス・キャトル・ヌフ!
フランス番長 |  2010.02.17(水) 08:24 |  URL |  【コメント編集】

■ふむむむ

ヨーロッパが車社会であるって事の背景には、歴史的・地理的要因以外にも、使い勝手が悪いので鉄道を使う気になれないってのが、もしかしたらあるかもしれませんね。この先フランスを旅行する機会があるとしたら、レンタカーを使った方がいいのかなあ?

最近世界のあちこちで、高速鉄道網を作るなら、どこ方式がいいのか?てな議論がなされてますが、サービスを含めたシステム全体で言えば、どう考えても新幹線方式の圧勝であるような気が。(買う側の国が「顧客満足?なにそれ?食えるの?という意識ならばダメだけど)
kenjiro |  2010.02.17(水) 18:10 |  URL |  【コメント編集】

■Re: ふむむむ

 kenjiroさん、押忍! よくTGVは新幹線と比べられるが、鉄道をスピードだけ比較することには何の意味もないってことがフランスにいるとよーくわかるぜ。だが、日本人ってのはそのへんを伝えるのがドヘタなんだろうな。何とももったいねえ話よ。レンタカーもいいが、マニュアル車しかねえし、駐車は大変だしで、それはそれで苦労するかもしれねえぜ。何にしても一筋縄じゃいかないってこった。
フランス番長 |  2010.02.17(水) 21:31 |  URL |  【コメント編集】

■番長のファンです。

番長、オッす。
いつも楽しく読ませていただいてます。
番長の職業はなんだろうなあと思いながら・・
近々、大学2年の鉄道オタクの息子が一人で欧州6カ国鉄道の旅に出ます。最終国はフランス。TGVを楽しみにしてますが、番長のSNCFシリーズを読ませて、トラブル覚悟で行かせます。平和ボケ気味なので、
スリや犯罪も覚悟。あ、パリの犬の糞注意情報も。
言葉は、英語とドイツ語がカタコト。
フランスでトラぶったらどうなることか。
少々不安です。何かアドバイスありましたらお願いします。
ビション |  2010.02.18(木) 17:47 |  URL |  【コメント編集】

■Re: 番長のファンです。

 アンシャンテだぜ、ビションさん! ファンだなんてとんでもねえ、もったいない話だぜ。さて息子さんがご旅行をなさると。いいねえいいねえ、可愛い子には旅をさせろってね。番長もちょうどご子息と同じくらいのころ、もとい番長はもちろん20歳なわけだが、ともかく欧州鉄道旅行ってのをしたもんだぜ。なに心配ねえよ、フランスはちゃんと英語が通じるから。SNCFの窓口でも、それぞれの職員が自分のできる言語を示す国旗(英語ならユニオンジャック、ドイツ語なら黒赤金の三色旗)のブローチかなんかをつけてるからな。肝心なのは、旅程に余裕をもたせることと、旅程が狂ったときにも慌てない臨機応変さだぜ。ボン・ボワイヤージュ!
フランス番長 |  2010.02.19(金) 10:54 |  URL |  【コメント編集】

■感服致しました。

フランス番長さんへ

ssmakotoこと、まこと(男)です。

改めて読んで見ると、旅の様子が映像としてハッキリとイメージでき、
フランス番長さんの文才に改めて、感服致しました。

フランスどころか、ヨーロッパへは一度も行ったことが
ありませんが、フランス番長さんのこの記事だけで、
その国の人柄というか、雰囲気が伝わりました。

今日もありがとうございました。^^
ssmakoto |  2010.02.20(土) 00:08 |  URL |  【コメント編集】

■Re: 感服致しました。

 ssmakotoさん、押忍! いやいや文才なんてもんはねえよ、ありのままに起こったことを書いただけだぜ。もしフランスなりヨーロッパに行くことがあったら、ぜひSNCFに乗ってみてくれよな。運だめしとしちゃあ相当ハイブロウな方だと思うぜ!
フランス番長 |  2010.02.20(土) 00:36 |  URL |  【コメント編集】

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