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2010.06.05 (Sat)

自動化される粗大ゴミ処理!? フランスごみ事情

 まいったね。
 フランスのゴミ処理事情には、まいったね。


 我がサイトじゃさんざっぱら繰り返し言ってることだが、フランスってのはなぜだか、実態以上に良いイメージで語られることが多い。たとえばパリジェンヌなんてのは美人の代名詞みたいに言われているが、うーん、そりゃ美人も確かにいるけど、んなのはどこの国でも一定の割合はいるわけで、目が慣れてくるにしたがってフツーだなって結論に至る。
 特に日本人を見慣れた番長の目に物足りねえのは、肌の美しさだ。キメの細やかさがイマイチ欠ける人が目に付くんだよな。ま、みんなムダに肌を露出してっからかもしれねえが、くすんでたりシミがあったり。あと、基本的にあんまり化粧をしない人が多いってのも一因かもしれねえ。これはいいことなのかもしれないが、総じて言って日本人の方がコギレイなんだよな。

 フランス人はオシャレが個性的なんてのも女性誌かいわいじゃよく聞く話だが。確かに、オシャレなオッサンてのが珍しくないってのは日本にはないことだし、スカーフのような小物の使い回し方はなるほど上手だとも思うが、全然シャレてない服を着込んでる人ってのもたくさん見かけるぜ。特に冬場なんてのは、女性もみんな黒っぽいパンツばっかりで、見た目にどうも楽しくねえなあって感じなのよ。
 以前、おすぎだかピーコだかが、オシャレは我慢だって言っててさ。ヒールを履いたり、ピタッとしたのを着込んだり、冬でも肌を露出させたりと、確かにそうなんだよな。おそらくそういうオシャレってのは、フランス人の感覚にはあわねえんだろう。ま、こいつは価値観の違いだな。番長も、別にムリしてオシャレ決め込む必要なんてのは全然ないと思うぜ。日本人にゃそういうところを学んでほしいもんよ。


 何の話だっけ。おお、フランスが必要以上に持ち上げられてるって話な。今回俎上に上げたいのは、リサイクルの話よ。
 ご多分に漏れずフランスでも、環境問題ってのは大流行でね。いや、既に定番と化したか。絶対的に正しい無敵の価値観としてフランス社会を席巻、君臨しつつあんのよ。政治の世界でも環境政策を第一に掲げる政党が大躍進したりしてるしな。
 ただ、日本じゃ一部でフランスのことをエコ先進国みたいに持ち上げてる向きがあるようなんだが。そこまでのものかって言えば、それは怪しいんじゃねえかという気がしてならねえんだな。
 たとえばスーパーに行って買い物をすると、レジ袋をジャカスカくれる。もっともこれは地域差が大きくて、自治体によっては無料のレジ袋配布を禁じているところもあるがな。
 まあ、総じて言ってヨーロッパで言えば断然進んでるのはお隣のドイツだろう。ことリサイクルの観点から言えば、フランスなんてのはまだまだなんじゃねえかなと、町を歩いてると思うんだぜ。

 その証左の一つが、ゴミ箱だ。
 まあこれを見てくれよ。



s-ordeur1.jpg



 こいつは各家庭がゴミを持ち寄って入れる、街角のゴミ捨てボックス。
 缶やビンも突っ込んであって、分別も何もあったもんじゃねえ。
 足元を見てくれよ。ついでにテレビまで捨ててあるぜ。これ、日本だったら廃棄物処理法違反だな。



s-ordeur4.jpg



 ズドーン、と。
 オイオイ、右にあるのは電話ボックスなんだが、ゴミにふさがれて入れないじゃねえか。
 ま、犬のフンすらろくに片づけねえ国だ、ゴミだけきれいにする道理がないわな。

 輪を掛けて困ったことに。日本じゃゴミ収集ってのは朝一番と相場が決まってるじゃねえか。ところがフランスの回収ってのは、夕方だったり、夜だったりすることもあるんだな。つまり、ゴミは日中出しっぱなし。タダでさえ小汚い街の景観が大汚くなっちまうってのな。



s-ordeur2.jpg



 古い机、いやキッチンか? 解体されて無造作に放り出されてたぜ。
 手前のは段ボールなど、本来はリサイクル可能な紙ゴミだが、分別回収されてる様子ってのは見たことがねえ。



s-ordeur3.jpg



 真ん中の白い円筒形のもの。これ、簡易シャワー用のタンクだな、おそらく。
 天下の往来に何を捨ててんだかねえ。

 ただ、しょうがない部分もある。自治体でどの曜日がゴミの日だとか、粗大ゴミはどうやって集めるだとかってことを、日本のようにきちんと周知してねえことがほとんどなんだな。

 とは言え、生ゴミはともかく、粗大ゴミの類に関しちゃ心配はご無用だぜ。
 街中に放置されっぱなしになることはない。ちょっと目を離しているスキに、すぐ「処理」されちまう。

 というのも、めぼしいものは誰かが持っていっちまうんだな。いや、日本人の目から見たら全然めぼしくないものも、1日もすれば消えてるってことがほとんどだ。
 どこへ行くのか。
 こいつは番長の推測だが、こういうところへ流れてるんじゃねえかな。



s-marche7.jpg

s-marche9.jpg



 こいつは以前の記事で紹介した、「蚤の市」あるいは「フリーマーケット」の様子。な、つながるもんがねえかい。
 とどのつまりは自治体が手をこまねいているゴミの処分を、蚤の市でガラクタを売るような連中へ実質的に下請けに出している、という気がしてならねえぜ。


 いや、まいったね。
 これだってリサイクルの一環だから、とがめる気は全然ねえが。釈然とはしねえなあ。




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テーマ : フランス ジャンル : 海外情報

11:00  |  俺節フランス  |  トラックバック(0)  |  コメント(14)  |  編集  |  上へ↑

*Comment

番長 こんにちは

20年前にはなると思いますが当時はカントリー風のナチュラルな風合いの家具が流行していたんですよね。ペンキで色を塗りなおして更にヤスリをかけてオールドっぽく。女性誌によく登場していた「パリジェンヌのおしゃれ術」なんてなインテリア特集記事を思い出します。
『実はコレ、市場で見つけてリサイクルしたの』とか

(見えない、見えない。やっぱセンスちがうわ~)
憧れてましたね~


‥もとを辿ると、それなりの実情が案外あったりしたものですね。
「ぼろ屋の ぼろ儲け」ってコトバがありますが。廃品回収で家が一軒建つはなしがむかしの日本にはあったとか。分別ゴミの指定ゴミ袋を購入する各自治区のシステムがある日本ですが。自治能力によってはこのゴミ袋の料金を抑えることもできるそうです。ゴミは製造業者や消費者努力が必要ですが、税金徴収の格好のツールになっているとも否めません。
よねこ |  2010.06.05(土) 12:51 |  URL |  【コメント編集】

番長、押忍です。

昔はミラノのやや都心よりに住んでいて今は近郊住まいですが、とにかく帰国の度に家族から、「アンタ、ファッションの街から帰ってきたんとちゃうの?」と呆れられる格好で帰っていました(最近は年も年なんで、ちょっと小マシにしてますけど)。イタリアもみんながみんなオサレではないですね~(しかもたまに色使いもわけわからんことあります)。
こちらの女性は、確かに肌はイマイチな人多いですね。
話をしてみると、上流階級のマダムたちはともかく、一般階級の人たちには、「保湿」という概念がないようです。洗顔の後は、化粧水で水分を補うことなく、いきなりコッテリしたクリーム塗ってはりますから。
ですので、私、美容部員よろしく、日本で正しいとされているお肌のお手入れを、こういった人たちに広めています(友達にです)。けど、イタリア人って頭固いから、まるっきり信じない人もいます~。
って、本題と違うところにたくさん反応しちゃいました。

えっと、このゴミの写真は、ズバリ!ナポリで撮られたものですね!
(って違うっちゅ~の)

夫の実家のあるナポリでは、ご存知の通り、ゴミの山が沢山あるところだったんですけど、やはり「何曜日は生ゴミ、何曜日はガラス…」など取り決めてゴミ収集を図ったところ、結構みんなちゃんと規則に沿ってゴミ出ししてるみたいなんですよ(もちろん、まだまだだけど)。「えー、メンドクサーイ」って言ってたけど、きっちりしてきてます(やる時は意外なほどきっちりする人たち。それもイタリア人)。
フランスでもゴミ出し規則を徹底して市民に浸透させると、また状況が変わってきそうですよね。問題は、行政がそういう気があるかどうか、かもしれませんね~。

ぷー |  2010.06.05(土) 16:07 |  URL |  【コメント編集】

やっぱゴミが多かったり落書きが多かったりすると、ちょっと物騒になりますからね…
あまり多いと、治安とかも悪くなるような気もします。

それに商品を売った小売業者も、ゴミ箱を店先に置いたり中古の家電は回収するなどして、ゴミの収集に協力すべきでしょうね。
商品を売る人がいるから、ゴミが出る訳ですから…
あ |  2010.06.05(土) 18:20 |  URL |  【コメント編集】

■なるほどー

蚤の市の人達が回収してくれたら、これは助かりますね。日本では、電化製品とか出したら1万円取られるもん。日本でも大型ゴミの日に、トラックで拾いにくるおじさんたちがいるけど、それを狙って古いパソコンだしたらただだった。

日本では、ごみの持ち出しは違法ですっていう張り紙があるけど、リサイクルは、どうどうとしてほしいもんだ。
涼一 |  2010.06.05(土) 18:27 |  URL |  【コメント編集】

フランスって、日本のようなゴミの焼却場はないんですよね。
いまだに畑に穴を掘って埋めているのでしょうか。
豊栄のぼる |  2010.06.06(日) 09:54 |  URL |  【コメント編集】

■ルモンド

はじめまして。いつも楽しく読ませてもらってます。

前の記事の話ですが、今日の読売新聞に
「ルモンド紙が身売り」という記事が出ていました。
やはり経営が厳しいのですね。
私もフランスの新聞と言えばルモンドだろうと思っていたので
驚きです。
becchi |  2010.06.06(日) 21:53 |  URL |  【コメント編集】

番長、ヤスでヤス。
アッシの思うに「どうせ蚤の市があるんだし、ほっぽりだして置けば勝手に片付けてくれるし。ワザワザ自分でやらなくたってケ・セラ・セラ」
ってえ意識が強いんじゃ無いかってえ気がするでヤス。
官が吹く笛、民は踊らず、ってトコでヤスかねえ!?
それでは番長、失礼するでヤス。
ヤス |  2010.06.06(日) 22:07 |  URL |  【コメント編集】

■よねこさん、押忍!

 ゴミの問題ってのはなかなかに根が深いよなあ。フランス人ってのはブリコラージュといって日曜大工が大好きなんだよな。壁のペンキを塗り替えたり、あり合わせのものを活用して部屋の内装を変えたりなんてことをしょっちゅうやってる。倹約の精神としてはなるほど見習うべき点が多いが、女性誌あたりで褒めそやされてる様子を見ると、なーんか違うよなーと思っちまうのよ。あんまりキレイゴトにしてほしくないぜ、ゴミの話だけに!なんてな。ま、日本の過剰包装っぷりもいかがなものかとは思うけどな。
フランス番長 |  2010.06.07(月) 22:37 |  URL |  【コメント編集】

■ぷーさん、押忍!

 失礼ながら、フランスから見てもイタリア、ことにミラノなんて聞くと、すげえオシャレなイメージあるもんな。しかし、関西人はみんな会話でボケとツッコミを必ずやってるってのと同じくらい、思いこみだよなあ。フツーの人もいるっての。番長はヒゲヅラなんで詳しくねえが、日本人女子に言わせると、確かにフランス人も化粧水なんてのを使わないんでビックリするらしい。そもそも化粧台にあんまりモノがねえんだとか。考え方の違いなんだろうな。ナポリの件は番長の耳にももちろん入ってきてたぜ。町中にごみがあふれちまって大変なありさま、テレビでもよく見たもんなあ。そうかい、今では平和に分別がされてんのかい。やっぱ、本気で取り組みゃなんとかなるんだよな。人に強制されてなんかやるってのは、フランス人に限らずいい気持ちはしねえが、そこに必然性があればみんな従うってことなんだろうぜ。
フランス番長 |  2010.06.07(月) 22:37 |  URL |  【コメント編集】

■あ さん、押忍!

 いやはや、まったくおっしゃるとおりだぜ。だから、観光地なんかで景観を保つことに力を入れている自治体なんかでは、ゴミもキレイに集められてたりする。あと、首長が環境問題に熱心だったりするとな。だが、そうでもない大多数はここで紹介したような感じってわけよ。売る側でリサイクルについて考えるってのは望み薄だから、やっぱ法律ができねえと何も変わらないだろうな。
フランス番長 |  2010.06.07(月) 22:38 |  URL |  【コメント編集】

■Re: なるほどー

 涼一さん、押忍! あえて言うと、こうやって粗大ゴミをリサイクルしてくれる人たちってのは、日本でいうところの「ゴミに出した空き缶を勝手に集めてくれる人たち」とか、「電車内や駅に読み捨てられている雑誌や新聞を拾い集めてゴザの上で格安販売してくれる人たち」の姿を想像してもらえれば、そう間違いないと思うぜ。結局、そういうことなんだよな。
フランス番長 |  2010.06.07(月) 22:38 |  URL |  【コメント編集】

■豊栄のぼるさん、押忍!

 いや、ゴミ処理の方法自体は日本とそう変わらねえと思うぜ。焼却場だってあるんじゃねえかな。しかし、改めてそう問われてみると、そんな話聞いたこともないなあ。
フランス番長 |  2010.06.07(月) 22:38 |  URL |  【コメント編集】

■Re: ルモンド

 becchiさん、押忍! アンシャンテだぜ。番長も聞いたぜ。ル・モンド、身売りするらしいねえ。今後、紙面の質がどう変わってしまうのか心配だが、このままいくと7月分の給料も払えねえってんだからしょうがねえやな。ただまあ、乱暴な言い方になるが、いまこの世の中からル・モンドが消えてなくなったとしても、フランス国内には何の変化もないだろうな。それくらい、フランスでは新聞の影響力ってあんまりないのよ。時間のたっぷりある学者や定年後の爺さんが読んでるイメージだぜ。
フランス番長 |  2010.06.07(月) 22:39 |  URL |  【コメント編集】

■ヤスさん、押忍!

 そうそう、おっしゃるような感じよ。さらに言えば、ゴミ置き場からめぼしいものを漁ってるのは業者やホームレスばっかりじゃなく、フツーの人もいる。うまいこと再利用すればウチの部屋がまた個性的になるんじゃないかしら、とばかりにな。番長、このへんの感覚は好きだぜ。日本のエコ野郎たちも、ゴミあさりに偏見を持たないでほしいところだな。
フランス番長 |  2010.06.07(月) 22:39 |  URL |  【コメント編集】

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